長期記憶のメカニズム
人間の脳の表面には、2~3ミリの幅で大脳皮質という部分があります。この部分にはニューロンが約140億個もびっしり
密集していて、長いひげを絡ませるようにしてつながりあっています。
これが脳の中のニューロンネットワークです。
ニューロンは、脳の中で情報を受け取り、次の細胞や機関へ情報を伝える働きをしています。
ニューロンの入力部分は樹状突起、出力部分をシナプスといい、伝送する部分を軸索といいます。
ニューロンどうしをつなぐ情報伝達の架け橋の役割を果たしています。つなぐといっても、実はわずかに隙間があり、シナプス間隙といって、目に見えないほど狭いところで神経伝達物質を放出し、情報を伝えています。
人がものを考えたり、覚えたり、行動を起こしたりするとき、このネットワークに情報(電気信号)が流れて、脳が指令を出します。“ものを覚える”ときは、このネットワークに情報(電気信号)が流れて、情報を受け取ります。受け取った神経伝達物質を一度放出し、長期記憶保持用たんぱく質(PRP)がシナプス受容体に保存されて記憶されます。
長期記憶は思い出す度に変わる
記憶を思い出す時、長期記憶保持用タンパク質が一度放出されます。それを再度シナプス受容体に保存するということが行われます。それは思い出す度に行われます。
ですので、一度記憶した同じ記憶をずっと保持しているのではなく、思い出す度に保存されなおされますので、今回の思い出す時の記憶は、前回思い出した時の記憶ということになります。
幼少期のネガティブな思い出をポジティブな思い出として認識しなおすのは可能なのではと考えます。
ヒプノセラピーでは、過去のネガティブな思い出をポジティブな記憶に認識しなおすということもできるんです。
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