ニックンという沖縄の

ミュージシャンの方のお話を聞いた。

何に関しても疎いいずみはこの方を

存じ上げなかったのだけれど

知る人ぞ知る人気のミュージシャンだそう。

 

ミュージシャンの他に農業や

学校の経営などもされていて

実に楽しそうに人生を歩んでいらっしゃる

そんな印象を受けたこの方。

 

ところがそうなる前は

自分のやりたい事が上手くいかず

人生に思い悩んだ時期もあったという。

というか多分その時期の方が長かったんだろうな。

 

 

 

 

ニックンさんは中学生の頃

プロバスケットボールの選手になりたくて

練習に明け暮れていたところお父さんから

「お前いつまでそんな事しているんだ、

 そんな事では飯は食えないんだぞ!!」

と大激怒されたんだって。

 

一生懸命取り組んでいる事に対して

怒りと共に否定され

「僕は応援してもらえない子なんだ」

って思ったと仰っていた。

 

 

 

 

 

 

 

何このデジャヴ感?

それいずみに言ってる?

 

 

そうだった、そうだった!

どっかの記事で書いたけど

服飾・もしくは美容の学校へ行きたかった

中学時代のいずみ。

恐ろしく歪んだ価値観で否定され

大学まで進んだらその後に

専門学校に入れてやると言われたまま

それが親の望んだ進学先へ入れるための

嘘だと気づいた時は愕然とした。

 

思えば親から頑張れと言われた事など一度もなかった。

つまらなそうに生きている両親を見て

大人に対して絶望している中でも

この事なら楽しめるかもしれない、

頑張れるかもしれないと思った道に

進んでみたいと言った結果が

否定と反対だった。

だってどうせ結婚するまでの間だけなんでしょう?

だったらその地獄の結婚生活の前に

面白そうな仕事をしてみたいよ。

自分がする仕事ですら自分で決める事も出来ず

行きたい学校にも行かせてもらえない

その上怒りながら否定されるという。

 

 

そうだ、あの時のいずみは

ニックンと同じ気持ちだった。

自分が進んで行こうとする事に

本来一番の味方である両親が

応援してくれない悲しさといったら。

 

 

 

自分は親からさえ応援してもらえない子なんだ。

 

 

 

高IQの弟の事はあんなに必死なのに。

 

 

 

以来、自分で決めて就職した先も

自分で決めたように見えても

決して自分で決めたとは言えなかった。

何故なら両親が否定していない職業の中から

両親が喜びそうな会社を選んでいただけだから。

もちろん当時は無意識だったし

これが分かったのはここ1・2年の話だ。

 

もっと言えば職業に限らず

趣味や服装、名前の好み、

興味を持つもののジャンルにさえ

親の好みと違えば否定してきた。

それは今でも続いている。

 

 

 

若い時の職業選択や仕事をしていた時間は

完全に棒に振ったし人生の中で損をしたとしか

言いようが無いし、

こうして振り返って書いてみると 両親が

子どもに接する姿勢としては最低だろう。

 

今は親を手放しているので

ニックンの発言をきっかけに

自分もそうだったと気が付いても

もう感情的になる事もないし

子どもを信じて応援するなど普通の事を

あの人たちが出来る訳がないという事も

十分に分かる。

 

だって実際、息子は好んでやっている卓球も

中には親に言われて嫌々やってきた子だっている。

子どもの事をコントロールせずにはいられない親

というのはなかなか減らないのかもしれないし、

かくいういずみも他の事で無意識に

息子をコントロールしているかもしれない。

 

 

 

 

今回の事が判明していずみはむしろ納得がいった。

必死で頑張れそうな事を見つけて

やってみようとしたことを否定され続けたら

頑張れる努力出来る大人になどなれるはずもなく、

こんなダメ人間の出来上がりというシステムを

知る事ができたから。

 

 

 

 

でも、もう自分がやる事に親の許可も

親の応援もいらない。

最近のいずみは自分の選択に

他人の思考を持ち込まないからだ。

 

しかもね、

大好きな卓球に打ち込む息子を見て

協力したい、応援したいという気持ちが芽生え

「応援する」という事そのものに

価値を見出したのだ。

 

この調子で自分の事も自分が応援すればいい。

これから決める事は両親の価値観から外れ

自分の意思・興味のみで選んだ事だから

その選択・決定・行動全てを応援しよう。

そんな風に思えるようになった。

だから以前より自分の事信頼できるよね。

だってきっと自分の思うようにやってくれるから。

 

 

自分にはぜひ、楽しそうにしていてもらいたいからね。

 

 

 

 

 

 

昨年描いた、コロナ第一波の頃の息子。

中学の美術の授業以来初めて描いたのと、

元々上手くもないからこんなものだけど

多分、絵を描くのは好きなのだと思った。


家事もやらずに絵を描くようになったら

しめたものだと思うんだよね。

いいよいずみ、サボれサボれ!