卓球部所属の中三息子は 一学年下の

Ⅰ君と仲良しで 時間さえあれば

一緒にオンラインゲームをしている。

スピーカーにしての会話を聞くのが

ちょっと楽しみでもあるいずみ。

 

 

そして昨日は息子がこんな事を言っていた。

「お前、天才的に卓球の才能があるからなー。」

 

 

 

 

昨日は私立高校の説明会があり、

最近の高校の状況に驚いたり

息子の進学について

いずみ親子に嬉しい変化があったりして

少しいい気分だった。

 

 

ところが。

寝る直前に目にした部活のLINE。

いずみは凍り付いた。

 

来月開催される練習試合

メンバーが限られていて

メンバー変更は無しと記載

息子は入っていなかった。

 

不服は全くない。納得のメンバーだ。

(男子メンバーは、市内トップ3の三人。

 県内でもかなり強い。)

ただ、親としての気持ちは

「悔しい」だ。

 



 

ちょうど一年前、

辛い思いをして参加した中体連。

今年の中体連のためにと

クラブチームに入って11カ月。

しかも、週三回参加したとしても

経験者の子たちのそれまでの練習量には

追いつかないと納得した上で。

 

納得した上で。

それでも、

追いつけなかった現実を

受け止めた時は悲しかった。

息子なりに頑張ったのを知っているし

いずみも頑張ったと思うから。

 

でも、多分最後であろう練習試合に

行く事は出来なかった。

それがこれまでの結果だ。

(結果のうちの一つ)

 

 

 

 

悔しいって、なかなか辛いなと

初めて思ったんだよね。

だって無気力人間だったから

努力なんてしたこと無かったし、

努力するほど真剣にやりたい事も

無かったから。

 

卓球するのは子どもだけど

そのサポートをするという努力を

してきたつもりなんだよね。

努力が実を結ばなかった事が悔しいのではなく。

メンバーに入らなかった事を

息子にはまだ言ってないけれど

息子がどう思うかなと思うと辛いな。

 

 

 

 

 

でも一晩寝た今。

努力は実を結ばなかったけど

卓球の才能があった訳ではなかったけど

特別上手くなった訳ではないけど

この一年が充実していて

息子がしてきた事を尊いと思った。

だからその悔しさも貴重な感情で

努力した事に対する勲章なのだと思った。

 

もし息子がメンバーに入れなかった事を

悔しがったら、そう言おうと思う。

 

 

 

 

才能無いのは価値が無い、

結果出せない奴は価値が無い、

努力して出来ないなんてクズ、

と思っていたいずみは

失敗が許されないので努力すらせず、

悔しさを経験した事が無かった。

それこそがクズだった。

 

 

 

 

努力したけど一定のところまでしか行かず、

努力した結果それほど才能もないと分かり、

思うような結果が出なかった息子を見て

価値が無いなどとはとても思えなかった。

その中でさえ息子は卓球に価値を見出し、

卓球部のある高校に行こうとしている。

そこでは息子はレギュラーになれないかもしれない。

レギュラーになれないという事は、

強い相手と練習が出来るという事だからいいのだそう。

 

 

こんな生き方があったんだ。

 

 

価値が無いと思い見向きもしなかった生き方を

息子が選んでいて、しかも本当は、

人生の多くはこういう事で構成されていて、

それによって成長していく、むしろ、

ここを通らなければ、なんなら何十回も通らなければ

出来ない成長があるのではないかと思った。

 

 

だからそんな中での「悔しい」は

努力の証であり一つ目の勲章だ。

一つ目という事は、二つ目もある。

それは、「悔しい」の後に自分がどうするか。

それこそが次のステージであり本番であり、

もしかしたらずっと続くかもしれない道への

入口の可能性でもあると思うから。

 悔しいの先に、二つ目三つ目の勲章が

まだきっとあるのだと思った。

 

 

「お前、天才的に卓球の才能があるからなー。」

Ⅰ君の事はよく聞いていた。

体力もありすぐに出来るようになる。

 

 

Ⅰ君と組んでゲームの世界で戦っている

そんな二人を見ていて

この二人でダブルスを組んだら

1+1=2以上の力が出るのではないか?

ふとそう思ったのだった。

 

 

 

 

 

 





 

 

 

え?何これ?

「すごくいいお店があってそこで買った」


22日、部活が夕方だったので、

朝からクラスの子と電車トリップに行っていた。

城下町であるその商店街には、

昔からのお茶屋さんがあったらしくて

そこで買ったのだそう。


確かに息子はほうじ茶が好きだけど。

ほうじ茶買ってくる中学生男子って…

なんでも「特上」に惹かれたのだとか。

「今度淹れて一緒に飲もう!」

「う、うん。」