「そして僕は途方に暮れる」

曲 :大沢 誉志幸

歌詞:銀色 夏生

 

今日のタイトルはこの歌の歌詞の一部。

当時ものすごく好きで聴きまくっていたの。

 

 

 

一つ残らず 君を悲しませないものを

君の世界の全てにすればいい

 

 

 

歌詞の中の「僕」は

歌詞の中の「君」を

悲しませる存在だと思っているんだ。

当時はそう思っていた。

 

歌詞としてはそういうことだろう。

 

 

けど。

 

 

歌詞の中だけじゃないんだ。

 

 

 

 

本当に、一つ残らず

自分を悲しませないものを

自分の世界の全てにすればいいんだ。

 

 

 

 

 

多分何千回と聴いていた曲なのに、

自分を悲しませないものを

自分の世界の全てにするなんて

全く思いもしなかった。

 

選びうる限り、自分の世界を

全て自分で選択できるなど

当時の自分には無縁すぎた。

 

 

明日行われる息子の試合の

お弁当の仕込みをしながら

急に頭に浮かんだこの曲。

意味を自分事として理解できたのは

自分の子がが部活をやるような歳になってから。

 

歌で聴いていた言葉を

タイトルを読んで視覚から入れたら

今までになく胸に突き刺さって

思わず泣きそうになった。

 

 

 

銀色夏生さんも好きだったいずみは、

この曲の作詞が銀色夏生さんだと知ると

感激して角川文庫にファンレターを送った。

そんな事してたんだ!

思い出してびっくり。

 

しばらくして刊行された新刊には

モノクロの写真と共に

この歌の歌詞が載せられていた。

自分の好きな詞が載った本!

嬉しかった。

 

 

いずみが大好きでたまらないと言ったから

この詞が載ったわけじゃないかもしれない。

 

けれどそうかもしれない。

 

思いを伝えたら、現実が動く

かもしれない。

かもしれないから、動かなくてもいいから

伝えよう。

いずれにしても伝えなかった未来とは

自分の中での結果が違う。

 

 

現実が動く経験をしても

大切な事を教えてくれるフレーズに出会っても

それがいずみの心の中に残ってなかったのは

現実に絶望して何もかもに無気力だったから。

希望の光など自分とは無関係なものと

認識してしまう。

 

 

 

何十年も経った2024年、

改めてこのフレーズを

これからのやることリストに書き込んだ。

もう無関係じゃない。

 

 

 

 

 

でも最終目標はこのフレーズが

これからのやることリストから消える事。