昨日は中二息子の所属する

卓球クラブから試合に出場。

会場までの距離は80㎞だったんだけど

出産後死にかけてから

一人で高速道路に乗るのが怖くなり

かなり久しぶりの事でドキドキ。

けれど紅葉が始まっている景色の中

なんと気球も上がっており

子どもと話しをしながら

お出かけ気分で会場まで行くことができたよ。

 

 

 

さて何から書こうかと迷うくらい濃密な一日だったよ!

 

 

 

 

この試合は、他のメンバーは毎年恒例で

はいまたその時期ねって感じらしいんだけど。

新参者のいずみには初めてのこと。

しかも。虚弱体質で体力がないため、

親の負担が大きい運動部への入部は歓迎してなかった。

入部したものの最初の数か月は

息子も楽しむ程度の気持ちしかなく

練習量の一番少ないコースでの参加だった。

そんなテンションだったのでまさか

学校以外でこんな遠くに、自分で

試合の送り迎えをするようになっていることが

そもそも予想もしなかった未来なの。

 

入部後にだんだん面白くなり、

夜練に参加するようになり、

今年の8月からは卓球クラブに通っている。

今回はそこからの参加となる。

 

 

 

クラブに通って三か月程経ち、

昨日は過去最高の試合だったと思う。

三か月間頑張って来た事が

この試合でアウトプット出来た。

 

息子は五人の選手と試合をしたんだけど、

その中の一人、S君との試合の様子が

ものすごく印象的だったので

ぜひとも記録に残しておきたい!

という事でまずはその内容を。

 

 

 

S君は試合会場近くの中学から参加。

だから息子が学校だけで活動していたら

出会う事はなかった選手。

二階に居るいずみは息子のコート上に移動し

一人で観戦することにした。

 

そして試合が始まるとすぐに異変を感じた。

S君が、笑っているのだ!!

なんというか菩薩のように、

ずっと口元に微笑を浮かべている!!

そういう顔なのか?いや笑ってる。

おかしいでしょ試合中だよ!?

何なんその余裕、怖いわ!!

 

 

 

 

 

 

いや、怖くない。全く怖くない。

ものすごくいい試合!!

S君そう来るか、息子それ返せるのか!

S君なかなかやるな、頭脳プレイだね。

この子もクラブに所属してるんだろうな。

きっと沢山練習してきたんだろう。

沢山、練習してきたんだろう・・・

その成果で今日ここまで勝ち進んできたから

息子がこんなにいい試合を経験することが出来た。

 

そう、試合ができるのは相手あってこそなのだ。

様々な実力と個性とプレイ方法を経験出来る

貴重な時間なのだ。

だからこうして出会った対戦相手が、

当日までに努力を重ねてきてくれたことにより

自分の練習成果を発揮出来たり実力を顧みたり

することができる。

そしてその裏には、そうなるまで指導した方がいて

サポートしている家族がいるということ。

そしてS君の周りにもそういう子たちが

たくさん居る。それが広がっている。

 

 

 

人って、こんな繋がり方があるんだな。

面識のあるなしだけじゃないんだ。

 

S君に関わった人々と、S君を通じて間接的に繋がっていると感じる。

 

 

 

 

 

え、これ卓球なんですけど。

なんか感謝とか入っちゃって、

いずみっぽくないんですけど。

 

 

 

そうなの、なんかちょっとおかしくてさ。

いずみがこんな事思っている時にはもう、

S君と息子のコートに独特の空気感が漂っていて、

体育館の中のそこだけ

なんか結界でも張られているような

別世界だったのだ。

 

 

S君は相変わらず微笑んでいる。

そして試合はなかなか終わらずジュースとなり

最終的には僅差で息子が勝った。

 

 

試合終了後、二人は近づいて

何やら笑顔で話をした後、

お礼を言い合って解散していた。

後から聞いたらこの時は

お互いのプレイの良い所と改善点を

報告しあっていたのだそう。

S君は次からの試合も応援してますって

言ってくれたんだって。

 

 

 

上から見ていたいずみは、

なんだかもう訳がわからないけど

感動して涙ぐんでしまっていた。

 

 

涙が引いてからみんなの席に戻ると

息子もちょうど戻って来ていて、

とても清々しい顔をしていた。それで

S君ずっと笑ってたよねって言ったら、

僕も笑ってたよ、だってすごく楽しかったもん。

今までの試合で一番楽しかったもん。

と言った。

もう、負けてもいいやって思って試合してたよ。

こんな楽しい試合なら負けてもいいって。

S君が勝てばいいって。

 

 

 

そう、実はいずみもそう思っていた。

勿論息子には勝ってほしいんだけど

だけどS君が勝っても嬉しくて

じゃあもうどっちも応援しちゃおう、

そんな気持ちで見ていたのだ。

 

 

あの、独特の空気感の中でそう思っていた。

おかしいの。卓球なのに

あの時間、あの空間、

強力な癒しの世界になってたの。

スピな人たちが愛とか感謝とか言うじゃない?

エセ臭いなあって思ってたけど、

悔しいけど他に言葉が見つからない。

 

 

 

息子は、あの人なんか会った事ある気がする、

って言っていた。

そうかもしれないね。

こんな事があったんだからそれも不思議じゃない。

だとしたらまた会うことが出来て

本当に良かったね。

また会えるといいね。

 

 

 

 

 

そんな今日、実は出発前に

いずみが腹痛になり到着が遅れた。

そして四時半が回ると、疲れからか頭痛と

貧血の様な症状でまた具合が悪くなって

車で横になっていたという有様。

あーあ、無理して試合なんか

参加しなきゃよかった。

とは全く思わない!

本当に行って良かったよ!

経験は宝だね。だからこそ、

くだらない経験をしてるのが

無駄に思えてきたよ。

 

「どんな経験も無駄じゃない思考」に

依存して逃げてちゃいけないんだよ。

その経験無駄だから。

他の事経験してた方が、

絶対いいに決まってるから!

そうだよやめなきゃだよ。

 

 

無駄な経験をやめて

宝になる経験をする

その選択が出来る自分になるんだ

 

 

 

 

 

 

 

大人になっても息子は

昨日の事を覚えているだろうか?

あやしい。

だからお母さん書いておいたよ。

君の人生はそもそも、最初から

こんなに素晴らしいものだったんだよって。

 

 

あ、ごめん。知ってるか。