久しぶりに一気読み

 

「教皇のスパイ」 ダニエル・シルヴァ著

 

ローマ教皇が逝去した。

イスラエル諜報機関長官ガブリエルは

、教皇暗殺を疑い、わずかな手がかりを追う。

その先には新教皇選挙に不穏な影を落とす秘密組織と

、歴史を覆す禁断の書の存在が…。

ヴァチカンの闇を暴く問題作。

 

いつものごとく新聞の書評をもとに

図書館に予約してた本

 

実はシリーズもので、

「美術修復師ガブリエル・アロンシリーズ」

で何冊も出ていた

 

そのシリーズの最新刊だったけど

アロンのバックボーンがちょくちょく

亡霊のようにフラッシュバックするから

「?」とならずに読めた

 

聖書に関してはエヴァを見始めた

時に「マンガで読む聖書」を読んで

大筋を理解したけど

 

福音書に関しては全く無知な私

 

そして「ベニスの商人」に代表される

キリスト教信者における

反ユダヤ主義

 

それがなぜ起こり、連綿と続いてきたのか

知らないでいた

 

ヒトラーのユダヤ人虐殺も

ドイツ人の苛立ちを他のモノにぶつけ

させるよう

 

賢く勤勉で金持ちのユダヤ人を

排他する為だけやと単純に

理解してた

 

だけど事はそんな単純なものでは

なかったと知ってびっくり

 

キリスト教はイエス・キリストの時代から

ユダヤ人に罪を擦り付けてきてた

 

 

 

ーマタイによる福音書ー

27章24~25節

 

ピラトは、それ以上言っても無駄ばかりか、

かえって騒動が起こりそうなのを見て、

水を持って来させ群衆の前で手を洗って

言った。

「この人の血について、わたしには責任がない。

お前たちの問題だ。」

民はこぞって答えた。

「その血の責任は、我々と子孫にある。」

 

 

 

真実が書かれたのかも定かではない

言葉をもとにいじめっ子を続けられる

根性が不思議やわ

 

主人公のガブリエルは

美術修復師でありイスラエルの

諜報機関の長官

 

作品内では「オフィス」と称されてるけど

「モサド」をイメージしてるんやろうなぁと

思いながら読んでた

 

作中でヴェネチアのユダヤ人ゲットー

の描写があって調べてみると

写真を載せてるブログがあった

 

ヴァチカン市国は20年以上前に訪れた

事があったので結構イメージが

わきながら読めた

 

物語の中にはダヴィンチコードで

有名になった教皇選出の儀式

「コンクラーベ」も出てきます。

 

枢機卿達が厳かな儀式に入る前に

スマホを預けるというのが

時代やなぁと。

 

2020年に刊行されてるだけあって

コロナにも触れてるし

 

世界で広がってる政治的思想の

危うさにも敏感な内容

 

このシリーズ、今回だけでなく

カソリックの闇の部分に

メスを入れてるみたいで

 

シリーズ最初から読み進めてみようと

思います。