両刃の刃かもしれないけど、日本にも優秀な

ロビイストが必要だと思う

 

「女神の見えざる手」

 

 

敏腕ロビイスト、スローン

(ジェシカ・チャスティン)

銃規制を推すロビー会社のCEO、シュミット

(マーク・ストロング)

高校時代に何かあった、エズメ

(ググ・バサ=ロー)

元の会社の上司、デュポン

(サム・ウォーターストン)

元の会社に残った同僚、コナーズ

(マイケル・スタールバーグ)

元の会社に残った部下、ジェーン

(アリソン・ピル)

スパーリング上院議員

(ジョン・リスゴー)

エスコートサービスのフォード

(ジェイク・レイシー)

 

いやはや同じ女性としてスローンの生き方は

頭が下がる

 

私生活は無いに等しい

 

恋人も家族もいない

 

仕事を片付ける為に寝なくていい薬を

飲みまくる

 

最初は「銃規制法案」という事案に向かって

銃擁護団体と規制派との駆け引きを描いて

最後は規制派万歳!で一件落着な作品

かと思いきや。

 

さもありなん、そんな単純なもので

なかったからびっくり(いい意味で)

 

ジェシカ・チャスティンを初めて見たのは

「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」

 

この時はお色気過多だけど偏見を

持たない素敵な奥様役

 

だからそれ以降硬派な役を次々こなして

いってるのがとても素敵

 

そしてセーターがとても似合うマークさん

 

暴走列車のスローンを見守る

保護者のようやった

 

お金で繋がってるフォード、そんな彼でも

彼女の心のすきまを少しでも埋めて

あげられてたと信じたい

 

コナーズの人ってちょこちょこ見かける

いい味のある人やけど、私の中では

太めのホアキン・フェニックス

 

 

謎めいた経歴のエズメ、スローンと中華屋で

話してる時になるほどと思い、可哀想やけど

スローンに利用されるなと感じた

 

「銃」規制に関して私は以前マイケル・ムーア

監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」で

色々考えさせられた

 

そして現在連続して起こっている

無差別銃乱射事件

 

こんなに無防備に罪のない人々が

銃によって殺されていってるのに

何も変わらないアメリカ

 

政治家達の運命を握ってる全米ライフル協会

 

それに従わざるを得ない政治家

 

本当にいびつな政治

 

ただこの映画は銃問題だけではなく、

スローンのえげつさもしっかりと描いてる

 

彼女の勝つ為には法スレスレ(越えてる?)

味方も欺く、誰も信用しない

 

それが果たしていい事なのか?

 

ただ彼女自身の重きを置く事に対して

芯がぶれないのが格好いい

 

法律用語や難しい言葉、政治的な事も

ふんだんに散りばめられてるから

見てる間頭フル回転!

 

だけどどこに何が隠れてたのか、

後で判ってスッキリするから

見逃す事はできなかった

 

彼女の身の振り方が気になる

 

以下ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤のルージュにピンヒールという女性という

最大限のアピールをしときながら

男よりも恐ろしいスローン

 

彼女の身体のラインの出るファッションの

数々にうっとり

 

ベットシーンでも外さない時計、分刻みの

生活の表れ

 

エンドクレジットではサンローランと

ピアジェの文字が

 

報酬を手にする為に勝ちにこだわる

元会社の人々と報酬ではなく自分の

価値観に基づいて勝ちにいくスローン

 

スローンの用意したゴ〇ブリ諜報

実際に研究中の製品らしい

 

見つけたら「ギャー!」っていって

新聞紙で潰してしまうわ

 

味方であるエズメの心の傷さえも利用

してしまうスローン

 

その為に「銃」に翻弄されるエズメ

 

あのエピソソードで確かに銃で襲われた

エズメを銃ですくったおっちゃんは

ヒーローやと思う

 

だからみんな自己防衛の為に「銃」を

持つことを正当化するのはおかしい

 

あのおっちゃんも殺さなくても

肩でも足でもどこか撃てばよかったやん

 

アメリカって警官もやけど何故威嚇射撃

ではなくいきなり致命傷の銃弾を

浴びせてあいまうのか?

 

このエピソード自体銃規制があれば

起こらなかった事件なんじゃないの?

 

ここでも銃擁護派の力が上手く働いて

民衆は動かされてると思った

 

スローンを負けさせる為の聴聞会

薬に頼ってきていたスローンが

何度も飲むピュアな水

 

そして自分の罪を認めつつ発する

衝撃的な数字

 

全て「激震を起こす」為の舞台

スローンは主人公を務めあげた

 

まさに「肉を切らせて骨を断つ」

 

シュミットとの出会いの夜

たった一枚の紙

 

その紙の裏に書かれた言葉

「サービス 0ドル」

 

という事はこの闘いのスローンに

対する報酬は0

 

報酬ではなく勝ち目の少ないゲームで

勝つ事だけが彼女の目的だったのか?

 

彼女の本当の目的は判らなかった