神様、もう一人だけ

 

「ハクソー・リッジ」

 

 

 

銃を持たない衛生兵、デズモンド・ドス

(アンドリュー・ガーフィールド)

最愛のドロシー

(テリーサ・パーマー)

グローヴァー大尉

(サム・ワーシントン)

デズモンドの父親、トム

(ヒューゴ・ウィーヴィング)

厳しいハウエル軍曹

(ヴィンス・ヴォーン)

デズモンドと同じ隊のスミティー

(ルーク・ブレイシー)

 

もうね、しょっぱなから怒涛の戦闘シーン。

 

そして和やかな田舎の風景。

 

その緩急の付け方がすごくて

ぐいぐい映画に引き込まれていく。

 

敬虔なクリスチャンとして、

また銃の忌まわしい記憶から

武器を持たない事を決めたデズモンド。

 

武器をもたないのに軍隊に志願し、

また結構いい成績やったから

いい兵士になるかと思いきや。

 

頑なに武器は持てないと言い

いじめにも負けないドス。

 

そんな彼を助けるのが武器を

持たない決心をさせた原因である

父親のトムっていうのが効いてる。

 

なんかドスの行動って少し

「フォレスト・ガンプ」っぽいなと

思いながら見てた。

 

一途に神を信じて、一目惚れの

ドロシーにもストーカーもどき。

 

軍隊の訓練も一心不乱で

成績トップ。

 

除隊になりかけても自分の仕事を

ひたすらやり続ける頑固さ。

 

その極め付けが

「ハクソー・リッジ」での行動。

 

ただ「助けたい!」この気持ちだけで

敵軍の中で一人残って救援活動。

 

映画のラストに当時のドス本人の写真

出てくるけど、筋骨隆々でもなく

どっちかというと華奢。

 

そんな彼があの戦場で装具を付けた

重たい男達をよくも運び続けられた

もんやと感心。

 

これこそがまさに

「火事場の馬鹿力」

 

人間信念を持って行動すれば

あり得ない事を成し遂げる事が

できる。

 

人を殺す事が正しい戦場で

人を助ける事で戦闘に貢献したドス。

 

今だに世界では戦闘が繰り広げられてる。

 

人を傷つけないというシンプルな

考え方をもっとみんなが実行すれば

戦争なんてなくなるのに。

 

以下内容に触れてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドスの行いは凄くて尊敬できる事。

 

だけどこの映画主人公が戦う相手は

日本兵。

 

私は日本人。

 

映画を見てて人を傷つけない

主人公を応援したいのに

なんか心がモヤモヤ。

 

ドスは敵である日本兵も救ってる。

 

その事を劇中で他の兵士が言ってるシーンが

あるねんけど、これがどうかな?と。

 

「ドスは日本兵2人も助けんだぜ、

死んだけどな」

 

この言葉を言った時にその兵士は

ニヤッと笑ってた。

 

そのシーンを見て私はゾッとした。

 

もしかしたらドスが命がけで助けた

日本兵でも、救急病院としては憎い

敵兵なんでもしかしたら…と。

 

日本兵が白旗あげて投降しながら

手りゅう弾で自爆テロみたいなんする

シーンが描かれてる。

 

日本兵は敵に降参する事を恥じと

教えられてるから、そういう事も

やったやろう。

 

だけど「硫黄島からの手紙」で丸腰で

投降した日本兵をアメリカ兵が銃で

撃って殺すシーンがあったから

どっちもどっち。

 

卑怯な手を使っても勝つ事が

戦争の唯一の意義。

 

この映画はドスの行動に感動しながら

色んな事を考えさせられた。