「何故、東大に女子が少ないか?」という問題提起も必要なのだとは思うけど。逆に「やっぱり、大変なんだ!!!」って思われてしまいそうだと感じたので。

 

地方から女の子を東大に進学させた親として、「良かった!」と思っていることを、書こうかな・・・と。

 

逆風的なこともあるし、もっと居心地が良くなるといいんだろうな・・・とは思うけど。それを乗り越えても、まだ、あまりあるほどの「良いこと」もあると思うんだなぁ~。

 

まぁ、その「良いこと」は、人それぞれの「価値観」で違うし。それが「東大」に限定のことでもなかろうし。まだ社会に出ていないので、本当の逆風はこれからなのかもしれないし。

 

だから、今に限って。自分達に限って思うことだろうどね。

 

 

 

「東大」だけのことではなく、ある程度の難関大でもそうなんだろうけれど。

 

「自分の学びたい分野の最高峰の研究機関や先生方の指導を受けることができる」というのは、本当にすごいことだな・・・と、最近ではよく思ってて。これは学部の時も思ったけれど、大学院に入ってからは、もっとスゴイ!!!(語彙力がなくてスミマセン)

 

求められるモノも高くて大変そうなので、これも良いのか悪いのかは本人次第となるけれど。自分が求めてその環境にいて、その恩恵に授かれるのは「学生」だからだと思う。

 

娘で言えば、各種学会や研修に出させてもらえたり、海外に飛んで行ったり、著名な方のお話を直接聞けたり、研究の末席に加えて頂いたり。

 

苦労も多いけど(ついていけるか体力も気力も能力も心配だけど)、とにかく学ぶ機会の抱負さは聞くだけで圧倒されます。

 

 

必死に食らいついていくのは大変みたいだけど、それ以上に、「若く、何もかも吸収でき、感性の豊かな20代」に、こんな体験をすることができているのは、心底羨ましいです。私には能力も努力する気力もないけれど。娘が「好き」をベースに「最強の環境」に身を置けるのは、本当に良かったなぁ~と思います。そして、それを嬉々として(時折ブラックになりつつも)学んでいる姿を垣間見ると、東大に進学できて良かったなぁ~と。

 

この先の人生が大変だったとしても、この「黄金の時代の経験」は、きっと、彼女の人生の芯を支えてくれるだろうな・・・と思います。

 

 

あと。ここからは、ささいなことですが私の周りで変わったこと。

 

 

娘が東大に行って以来、御近所や知人レベルの人から、「言葉の逆風」のような「それは嫌味では?」と思う事はいろいろ言われたけれど。

 

驚いたのは、「実はウチの子は○○大(難関)出て、○○(大手)にいるんだよ。」とか。「○○(超大手)で研究してるよ。」とか「〇〇(国際的なとこ)に派遣されてるんだよ。」とか。今までも知り合いだったけど、実は子どもさん達が優秀で各方面で活躍されていることを、そっと教えてくれる方が増えたこと。

 

そう。田舎では「出る杭は打たれる」傾向が強いので、「県外で良い生活をしている」話はあまりしないようにする人が多いんだ・・・と、初めて知りました。まぁ、地元の人には関係ないしね。

 

だから、「苦労話」とか「高学歴で上手くいってない人」とか「○○大まで出ても使えない」とかの話は巷にあふれているけれど、「羨ましい!」とか「すごい!」とか「やっぱり、いい大学を出ると、国際的ないろんな分野で活躍ができるのね!!!」とか「そんな高収入だったり福利厚生がすごい会社があるんだ!!!」とか。そういうの、聞かなかったな。我が子が入れるかは別問題だけど(汗)

 

いや。聞いている人もいるのかもしれないけれど。それまでの私の人間関係の中で、具体的に話をしてくださる人がいなかったのよね。我が家、多分、中の下か下の上世帯だから(遠い目) 

 

へんに羨ましがられると嫉妬で大変だから、分かる人にしか言えない・・・みたいなトコがあるんだろうね。「自慢してる」って言われたくないし、その世界、その世界で苦労もあるから、「等身大」に分かろうとしてくれる人って少ないからね。

 

 

「いろいろ大変なことを乗り越えて。でも、活動する世界を広げて、自分のやりたい事に貪欲に、田舎ではできない事を頑張る人生」という選択肢。

 

そんな世界を覗き見することができたのは、娘が東大に行ったからだと思う。そして、各地各方面で頑張っている方達が身近にもいると知り心強い限りです。

 

 

どこに行っても。どんな風に感じるかは、人それぞれだし。幸せの価値観も違うので。私は地元も好きだし、心のどこかで、近くに戻ってきて欲しい気持ちもあるけれど。今、娘が得た翼は貴重だし。もし、翼が折れてしまった時には帰ってこれる場所であれればいいかなぁ~などと、思ったりもしています。

 

娘には、「好きなだけ、飛んでけ(笑) 広い世界を覗かせてくれて、ありがとう!」と言いたいです。言ってるけど(笑)