家族の話です。
私はフルタイムで働いていることもあり、というのは言い訳に過ぎず、ただ単にお得にお買い物がしたい一心で、よく夕暮れの半額タイムにスーパーへ行きます。
去年か一昨年、下のチビ助と出かけて行ったディオ(大黒天物産さんの安売りスーパー。姉妹店にラムーがある。)で、普段から激安のお惣菜が、なんと!更に半額になっていてウハウハになったことがありました。
しかもナイスなことに、半額マン(半額シールを貼っていくお店の人)が、今まさに貼っている最中に出くわしたのですよ! だからまだ商品も豊富です。
普通は確かに半額シールを貼ってある商品から取りますよね。でも、貼る直前の商品を持って行って貼ってもらう人もいます。厚かましいおばちゃんなら、「兄ちゃん、これ半額なれへんの?」と、半額になりそうにないものを持って行く人もいます。まぁ、そういうものなんです。半額マンも皆親切なので、知らずにシール貼付前の商品を持って行こうとする人が居れば呼び止めて半額にしてくれますし、まぁ、ホントにそういうものなんです!
私はシールを貼られる前の商品の中からから揚げを手に取ると、そっと半額マンの前にそれを差し出しました。半額マンは手慣れた様子で、そのから揚げに半額シールを貼ってくれます。
すると…
「なんか悪いなぁ…」
可愛い声が、おっさんくさい呟きを漏らすのが耳に入りました。
でもお得をゲットするのに忙しい私は次のお弁当を手に取って、再び半額マンの前に差し出してシールを貼ってもらいます。
「なんか…なんか悪いなぁ…」
無視出来なくなった私は言います。
「なんでよ。今、順番に貼ってるんやで? いいやん、貼ってもらっても。」
「でも、なんか無理に貼ってって言ってるみたいで、なんか悪いやん。」
「でも、もうじき貼るモノなんやからいいやん。」
そして、なんだかんだでお会計をして車を走らせながら、「半額マン、優しかったなぁ~」と私が言ったらですよ。助手席のチビ助が窓の外を遠く眺めながら、
「優しかったけどなぁ…」
けどなぁって何よ。
そしてまた少ししてから、
「やっぱり無理やり半額シール貼ってもらうのはアカンなぁ…」
(苦笑)
無理やりちゃうやん!
そういうもんやねん!
そして未だに次男坊は、シール貼付前の商品を持って行こうとするとモノ申して来ます。
そのうち何も言わなくなって、やがて自分もそうするようになるんだ。
…………
そう思うと、みっともないから子供の前では止めとこうと思う、母なのでした。子供の前では。(だってシール貼られるの待ってたら無くなるもん!)