こんな話が夜中に延々と続いてたもんだから、
お互い、もう寝れません・・・
先生はトイレに立ち
戻ってきた際
真っ暗な部屋の布団の上に正座して
私の方を向きました。
私も正座して先生のほうを向きました。
先生はそのまま深く頭を下げました。
「空ちゃん・・・よろしくお願いします」
私も先生と同じく頭を下げました。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
なんの儀式(?)だったのかよく分かりませんが
お互い納得してその後、眠りにつきました。
翌朝、仕事に行く私を
先生は最寄りの駅まで送ってくれました。
駅までの道のりを
手を繋ぎながら歩きました。
「昨日はなんかゴメンね、
変な話になって。」
私は、
夕べみたいな気まずい空気は
苦手です。
でもそこに誘導したのは私なのです。
「いや、あれは僕が悪いわ。」
私は先生をジッと睨みました。
「うん、先生が悪い!(笑)」
冗談ぽく言いました。
「嘘・・・
そういう話を引き出してしまった私が悪かったんやと思う。」
駅に到着し、
先生は私が電車に乗っても
ずっとこちらを見ていました。