強制自宅待機中の最低限の外出の方法は市によって対応が違う。
私の滞在する市では、コロンビアID(身分証明書)の下一桁の数字で外出できる曜日と時間帯が定められまています。
短期滞在で訪れただけの日本人である私はコロンビアIDなんて持ってない。
じゃあ、私は一切外出できないのか?パスポートは代わりにならないのか?
という疑問がありましたが『こんな時期だから1ヶ月位外出できなくても文句なんて言ってられないな。皆同じように大変なんだから。』と思い、それに家族は外出できるので買い出しに困ることもないので、市に問い合わせすることもなく強制自宅待機措置が解除されるまで外出しないことにしました。
この位の期間なら何てことないやと思っていたので、延期の発表があっても「そりゃ延期になって当たり前だし、まだそれくらい平気だな。」と思い、いつの間にか強制自宅待機期間が2カ月以上経っていました。それでも、逆に海外なので家の中にいるだけでも新鮮な感じがあり、全然ストレスを感じておりませんでした。そして、私的には日本よりコロンビアの料理の方が美味しくてコロンビアフードが大好きなので、よくデリバリーして家の中でもいろいろと楽しんでおりました。(元々は出前をしていなかったレストランでも、コロナ禍でほとんどのレストランが出前サービスを始めていましたし、コロンビアではウーバーイーツや同じようなアプリが日本よりかなり普及しています。)いや本当に、コロンビア料理に限らず、コロンビアのお店のイタリアンや中華、ジャンクフードも本当に美味しいのなんの!日本に帰るとこれが食べられなくなると思うと本当に寂しいです。
日本にいる友人たちから「海外で一歩も外に出られないなんて相当ストレス溜まってるやろ~。本間に大丈夫?」と心配してもらっていたのですが『いや全然大丈夫っ!こっちの方が楽しいしストレスも感じてないわ~』と能天気に言っておりました。
それでも親友や私の叔母はとても気にかけてくれていました。こちらに滞在中は旦那の実家に居させて貰っているのですが「自分の国にいてもコロナで不安なのに海外から帰れないし、どれだけいいお義母さんでもやっぱり色々気を遣うだろうし、テレビを付ければスペイン語ばかりだし(わたくし、スペイン語話せないんです💦)、少しでも外出できれば息抜き出来るだろうけど一歩も外に出られないなんて、自分の家ならまだしもよそのお宅にこもりっきりなんて普通なら相当ストレス溜まるはず。」と心配して連絡をくれていました。でも私、日本のテレビはもう10年以上前からほとんどみてないんです(ニュースやたま~にバラエティ番組をみることはありますが)。それにネットフリックスなどのストリーミングサイトでもでいくらでも好きな海外ドラマ(スペイン語じゃない)がみれますし、日本のものでも魔女の宅急便は大好きで何度もみてるのですが、それもストリーミングサイトで見ることができるので、テレビに関しては日本にいる時とさほど変わりはないんです。そしてお義母さんも本当にいいお義母さんなんです。確かにキッチンの使用に関しては「いつでも好きな時に使ってね。」「気なんて遣っちゃだめよ。」と言ってくれるのですが、ここの家族皆食べる時間がバラバラだったり、ビーガンの人もいたりしていつだれがキッチンを使ってるか全然分からないんです。お昼ご飯(コロンビアは夜よりお昼がメインなんです。)はお母さんが作ってくれて、たま~にだけ私が作るのですが(お母さんが作ってくれるので甘させてもらってます 笑)、朝と夜は今キッチン使っていいのかな?と気を遣うことはよくあるのですが、それは向こうも同じでお互い様だと思っています。また作って貰っているのでキッチンの片づけや皿洗いは私が毎日するようにしているのですが、それでも「おいてていいよ」と言ってくれたり、本当に有り難いことですよね。
なので、ストレスは溜まってなかったのですが、叔母や親友の気持ちがとても嬉しかったんです。「自分はそこにいないから分からない。」「わからないから大丈夫だと決めつける。」じゃなくて、もし自分が同じ立場にいたらどう感じるだろうと相手の立場になって考えてくれる優しさが本当にこれまた有難いなとしみじみ感じました。
そして一歩も外に出れない日が3カ月を少し過ぎたある日、それまで余裕だったのが『あれっ?私、最近何だかイライラする』と本当に突然、毎日イライラしだしたんです。そう、ストレスは感じていないと思っていたのに、実は知らぬ間にストレスが溜まっていたみたいなんです。
昔から心身共に全くといっていいほどストレスに気付かない性格らしく、過去に過労で突然体が動かなくなったことがあり、鈍感なのは体には良くないことなんだなぁと身に染みて感じまして、あれから気を付けていたはずなのですが。また『全然行けるやんっ』と、調子に乗ってしまったんでしょうね(;^_^A
もうイライラ大爆発で、さすがにストレスが溜まっていたんだと自分で気づきました💦
- 庭があったので日光浴は出来ていたのですが、きちんと歩くということを3ヵ月以上まったくしていない。
- スペイン語が分からないので、家族みんなで話していても何言ってるのかほとんど分からない。(旦那は通訳面倒がるんです。)
- そして一番は、やはり自分の家ではないので常に気を張っていた。
そういえば完全にリラックスという状態が3ヵ月間全くなかったなぁということに気付き(気付くの遅い)、自分の家なら好きな時にダラダラしたり、急にまぁまぁでかい声で歌いだしたり、旦那に変顔したり、常にリラックスモードでいれるんですが、旦那の実家とはいえ、よそ様のお家ではお利口さんにしないといけませんし、これはそろそろ外に出て息抜きしなければっ!と思いました。
コロンビアの他の市に短期滞在している日本人の方のブログなどを拝見してると、旅券番号(パスポート)の下一桁や男女別で外出が定められている時に普通に外出可能なようで、私のようにこもりっきりの方はいらっしゃらないのは知っていました。なのでこのままではいかんと、私の滞在する市でもコロンビアIDの代わりにパスポートの下一桁で問題ないのかの問い合わせることにしたのですが、色々な噂が飛び交っており(話すと長くなるので省略しますが)とりあえず私の市では面倒なことになりそうで、それはもっと嫌だったのでもうしばらく問い合わせを控え様子を伺っていました。そして数週間後ようやくその面倒は事実ではないと分かり問い合わせができるようになったのですが、返答も直ぐではなく数日かかりました。(他の市に滞在している方からしたら何で外出できないの!?と驚きかもしれません。)
結局パスポートでOKとのことだったのですが、スペイン語をまともに話せない私は元々こちらで外出する際は必ず旦那か英語を話せる旦那の妹に同行してもらっていました。(私の滞在する地域ではお店などに英語を話せる方が殆どいらっしゃらず、まずスペイン語しか通じません。)また、女性一人で(ましてや言葉を話せないぼーっとした外国人女性が)外出するのは少し危ない地域らしく、元々私一人での外出はしないように旦那からも言われていました。
そして問題なのが、スーパーに入店する前に、ID(パスポート)を提出し、店員さんの前で消毒を行うのですが、なんせスーパーの店員さんがコロンビアID以外で受付け可能な事実を知らない場合があるので、そうなると説明やら証明やらですぐに入店させて貰えない可能性があるというのです(いや周知しといてくださいよ)。それを説明して、納得させる自信は正直私にはありません。またこんな時期に人が出入りする所でわちゃわちゃしてたら感染の危険も高まって迷惑もかかりますし。(こちらがうつす可能性もありますからね。)
そして、もしたまたま家族にIDの下一桁の番号が同じ人がいたとしても、同じ日には同家族からは一人しか外出できない決まりなので、スーパーにも通訳の為であっても誰かと同行で入ることは出来ません。
コロンビアのスーパーでの買い物って日本にはないものが色々あって楽しくて大好きなんです。今の私にとって一番の気晴らしになると思っていたのですが断念しないといけないかもなぁ。と思ったのと同時に、でも散歩はできるようになったてことだし!と喜んでいたのですが、
「危ないからやっぱり一人では外出させられないよ。」と、旦那から一言。「コロンビアにいる間は特に僕がしっかり責任を持たないと。」と、自分が責任を持って守らないとと思ってくれての言葉だし、もし無視して一人で外出して何かあったら逆にめっちゃ迷惑かけるしなと思い、結局外出を断念しました。
でもなんやかんや考えてる内に、一回イライラ爆発させたら何かちょっとスッキリした気がすると感じていました。ならもうここまできたんだ、強制自宅待機措置が解除される日までいかに楽しくひきこもれるかやってやろうではないかと意味不明な挑戦がはじまりました(笑)
置かれた状況でいかに楽しむことが出来るか。よそのお家でしか過ごせず一歩も外に出られないなら、その中で楽しんだもん勝ちだなと文句を言っていては人生勿体ないので(さすがにたまに言いますけどね 笑)、無駄な時間なんてないはずなので、一分一秒を大切に後悔しないよう(たまになーんにも考えない休憩の時間も大切ですよね)毎日楽しめたらいいなと思います
そして3月20日から本日8月31日までの5カ月と12日間(165日間)一歩たりとも家(旦那の実家)から出ずに過ごしました。