〈 パッさん リクエスト 〉
長かった収録も終わりホテルの部屋に帰って来てようやく身体を休める事が出来た。
ここ最近ずっと逢えてない日が続いてる。
あかん、一人になると余計考えてしまうって分かってるけどな、逢いたいねん!彩ちゃんが足りひん。
最近は写真集も出したりと、AKBさんの方でも活躍する彩ちゃんは東京に行って一週間は立つ。
でも明日には新幹線で帰って来て午後からNMBとしての活動に参加するってマネージャーさんが言ってた。
せやから、楽しみやねん!
テレビで活躍は観てたけどやっぱAKBさんとやとわたしらと居る時と違ってちょっとどこかよそよそしいし、完全に猫かぶってんねん。ほんま、へたれやねんな。
なんて、ソファに置いてあるクッションに抱き着きながらにやついていた。
まだお仕事中で返信はまだやと思うけど、先走って彩ちゃんに 『 明日彩ちゃん帰って来るんやな~、早く帰って来てな?彩ちゃん寂しいやろうから、癒してあげるで(笑) 』とちょっぴりわるきーを混じえた文章をLINEで送信して、またソファに沈み込んだ。
「 遅いなー、」
気付いたらいつの間にかソファで寝てて目覚めたのは彩ちゃんの仕事が終了した時間を2時間も過ぎていた。
携帯のボタンを押し表示される待受画面には彩ちゃんの名前はなく、さっきから連絡を取り合っていた小笠原茉由の名前が表記されていた。
まーちゅんは元々NMBやったけど、AKBさんに移籍になって滅多に会えへんくなった。
まーちゅんはNMBではお笑い特攻隊で居るだけでめっちゃ楽しいねん!いっつも逢ったらな、ちゅーすんねん。
まぁそれで彩ちゃんが妬いてんのも知ってるんやけどな。
でもへたれやから、言わんし我慢してるんやろーけど、そんなん関係ない。わたしは彩ちゃんの口から聞きたいねん。
わるきーや、わるきー。
でも、LINEを返さない事は良くある事や。彩ちゃんきっとホテル着いてまた寝落ちでもしてるやろ。
そんなタイミングで。
コンコンコンって扉を叩く音が聞こえて、こんな遅くにマネージャーさんかな?なんて思いつつ、恐る恐る扉を開け顔だけひょこり出してみた。
「 よお 」
「 えっ… 彩ちゃん? っ、何で居るん…明日戻って来るんちゃうかった?」
そこにはキャリーバッグと隣に並ぶ彩ちゃんの姿。なんで?なんで?…やって、明日の午後からって聞いてたから、誰だって驚くもなにも見詰めたまま固まってしまった。
「 …癒してくれるん言うたん誰や 」
「 えっ…でも、LINEも返してくれへんし 」
「 あほ、ここまで来んのにどんだけ時間掛る思てんねん。最終やって急いでたし返す時間ないわ 」
「 っ… 彩ちゃーん!」
「 うおっ、ばっ…ここ外やって、まず中入れてや。」
思わず嬉しすぎて、顔だけ出していた扉を全開に引き抱き着いた。
しかもホテルの廊下やったから、さすがにすぐ剥がされて部屋へ押入られたけど我慢出来ひんくて扉のガチャと閉まる音と同時にまた抱き着く。
「 何やねん。ほんまに。まず荷物置かしてーや。」
「 嫌や。久しぶりの彩ちゃんやもん。」
首に巻き付いていっこうに離れようとはしない。でも、わたしの心臓がもたんねん。
逢いたいんは、わたしも一緒や。せやからマネージャーに直談判で頼み込んでお願いしたんや。
今日はまぁ縁起がええんかな、2月14日バレンタインやし、マネージャーさんも気効かせて同じ部屋にしてくれた。
いまだに扉の前から一歩も進んでおらず、ここまでくるのにかつかつやったから一旦休憩させろと説得し何とか離れる事が出来た。
「 彩ちゃん、わたしに逢いたかったんやー 」
出た。わるきーや。
キャリーバッグを近くに置いてソファにどかっと座るなり横から四つん這いみたいにしてニヤつきながらこっちを覗いてくる。
「 逢いたかったで。めっちゃ。」
「 へっ… 」
嘘。いま彩ちゃん何て言った?逢いたかった?
いつもなら『 別にそんなんちゃうわ。』とか絶対言ってくるから悪戯したろ思って言ったんが、貴重な所ちゃんと聞いてへん!
しかも何…。いまわたしは彩ちゃんに包まれてる。
急に腕掴まれて抱き寄せられた。
あかん、心臓がもたへん!へたれのくせに調子が狂う。
「 もう一回言って!」
「 はぁ?嫌や。… 一回限りや。」
「 ええー、ケチー 」
「 ケチで悪かったな。」
またすぐ何時もの彩ちゃんに戻ってしまうわけで、後悔。でも『 めっちゃ 』って言いよったで。
「 ふーん、彩ちゃんも同じ気持ちやったんや 」
「 だーっ、うっさいわ。黙っとれ。」
仕方なく黙ってたら、彩ちゃんも何も喋らんくなってお互い無言のまま抱き合ってた。
「 …ほれ、これやるわ。」
急に身体を離して鞄をガサゴソと漁り始め取り出した袋に描かれているのは 〈 bijoude 〉さんって言うジュエリーを扱うお店やった。
bijoudeさんとわたしらNMBでコラボさせて頂いてネックレスを作ったんや。
受け取るなり袋から取り出した箱を開けると、出てきたのは彩ちゃんがデザインしたペアネックレスのレーディース。
メンズは彩ちゃんの首元に光っていた。
「 …今日バレンタインやし、美優紀欲しいって言ってたやろ?」
「 っ彩ちゃん!!だいすき!」
わたしって愛されてるなぁ。幸せや。
さり気なくわたしの背中に回って早速付けてくれてる。『 ん。着けたで 』その言葉を合図に、一目散に彩ちゃんの膝の上に乗ってそのジュエリーを見せ付けた。
「 彩ちゃんとペアやでーっ、どう似合ってる?」
「 …おう。似合ってる。一番綺麗やで。」
「 じゃあ、わたしからのお礼!」
「 んっ… 」
膝の上に座ってるから自然と彩ちゃんを見下ろす感じやねん。然も今日は一段と素直過ぎてドキドキしっ放し。
『 離れない気持ち。』それはこのジュエリーに込められてんねんな。今日みたいに東京と大阪で離れてお仕事があるけど、気持ちは繋がってるって言いたいんやろ?彩ちゃん…。
バレンタインは逢えへんから何も作らへんかったけど、お礼に彩ちゃんの頬を両手で包み顔を寄せる。
そのまま、鼻が触れ合いながら口付けをした。
「 美優 、紀 … 」
触れるだけの口付けでは足りひんかったのか彩ちゃんは角度を変えて何度も唇を重ねた。
「 彩ちゃ 、ん…んんっ 」
わたしは逢えへんかった間を埋めるかのように欲望のまま舌を侵入させた。
色っぽい声出しよって。
余計に理性掻き立てられれば、何かが崩れ落ちる音が聞こえた。
「 …もう我慢出来ひん。」
美優紀は朝からやけど、今日は寝かせへんよ。
それから、ベッドへ沈み込めば私たちの夜は更けていった。
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パッさんのリクエストのさやみるです。イケメンな彩ちゃんに珍しくドキドキキュンキュンするみるきー。を頂きました!
わるきー感を入れながらイケメンな彩ちゃんを表現すると言うより何時もよりさらっと本音を言う彩ちゃんに。って感じになりましたかね。
リクエストとはずれてるかもしれませんが、これはこれで気に入って貰えると嬉しいです。
初めてのリクエスト有難う御座いました!またリクエスト待ってます。