とうとう開幕です!

 

【秋嵐】

 

涼ちゃん、りみたん*さん

いつもいつもありがとうございます≧(´▽`)≦

こころから感謝!

九州の地から東の方へ向かって敬礼。+.。ヽ(*>∀<*)ノ。.+。キャハッ

 

 

ここでちらっと【秋嵐】について

「untitled」収録曲の中から選曲し、おはなしやその他の記事を書く。

私の選曲は『Sugar』。

いろいろ悩みましたが、この曲がどーしても頭の中からでていかず、中毒のように聴き続けてしまったのでもうコレしかないっつーことでヽ(゜▽、゜)ノ

 

んで、おはなしの前に言い訳。

最初はすげー歌詞読んでたんだけど、フィーリングの妄想の方が勝ってしまいました。

故にこのおはなしで選曲が『Sugar』?って思ってもそっと心の中でツッこんどいてね(笑)

 

 

それではGO

 

 

 

 

 

 

 

Side:N

 

 

 

N「20時にって言ったのはどこの誰でしたっけ」
O「わり」

 

 

 玄関で靴を脱いでいる大野さんの前に立ちはだかりながら嫌味を言うも、特に堪えた様子はない。
 それどころか家主であるオレを押しのけてバスルームに向かい始めた。

 

 


N「ちょっと!いったいこれで何回目だと思ってる……んん // 」

 

 

 約束の時間に遅れることなんて日常茶飯事。
 すっぽかされたことも片手でなんかじゃ足りないくらい。

 だから、温厚なハズのオレの堪忍袋もさすがに限界で、咄嗟に腕をつかんで抗議しようとしたのに気づけば壁に押し付けられて唇を塞がれていた。

 深い、深い、大野さんのキス。
 怒ってたことも、抗議しようとしてたことも、現実でさえ何もわからなくさせてしまう毒のようなキス。

 

 

 

N「んっ……ふっ、んん」
O「なあニノ、風呂入ってくっからおとなしくベッドで待っとけ」

 

 

 ニヒルに笑った大野さんは、そのままへたり込んでしまったオレを真上から見下ろしてからバスルームに消えていった。

 

 

 

 

 


 大野さんが向かったバスルームから水音が聞こえはじめてからしばらくしたあと、やっとのことで立ち上がった。
 だけど躰が快感を引きずっていて、壁づたいになんとかリビングまで移動し、倒れこむようにしてソファにあおむけになった。

 


 視線の先、最後までしめ切っていなかったカーテンの隙間から見えるのは綺麗な月。
 都会ゆえに星なんかは全く見えないけど、月だけはその存在を誇示するように輝いていた。


 だけど、それがなんだか余計に孤独に見えて、思わず目をそらす。

 

 

 

 

 

 

 

O「ベッドで待ってろって言ったじゃん」
N「うんとは言ってません」
O「すなおじゃねーな」

 


 仰向けのまま目線だけ動かせば、腰にバスタオルを巻いただけの大野さんがいた。
 からかうような笑みのまま勝手知ったるキッチンへ行き、冷蔵庫から缶ビールを取り出してプルトップをあけた大野さん。
 遠慮なんてあるわけはない。

 

 

N「なあ、遅れるときは連絡よこせってなんべん言えばわかってくれんの」
O「あー、悪かった、悪かった」

 


 全然悪いと思ってない生返事。
 飲みかけの缶ビールをカウンターに置き、オレの方に向かってくるその人が何を考えているのかさっぱりわからない。

 

 

 

N「ちょっと、まじめに聞けよ」
O「んなことよりヤろうぜ」

 

 

 抗議を正面から流され、仰向けだったオレの腹にまたがる。

 

 

O「おれのためにキレイにしたんだろ?」

 


 ”ココ”と言いながら大野さんを受け入れる場所を振り返りもしないで指でつついてくる。

 

 


N「……っ /// 」

 


 些細な刺激なのに、ずいぶんとおあずけが長かったから小さな喘ぎをもらしてしまう。

 そんなオレを見た大野さんはにいっと笑った。
 オレと大野さんの特別な時間の始まりだ。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 何がきっかけで大野さんとこんな関係になってしまったのかはもう覚えてさえいない。
 だけどオレはずっと前から大野さんが好きで、何でもいいから大野さんの特別な存在になりたかった。
 たとえ大野さんがオレのことなんてなんとも思っていなくとも。


 だからだろうね、やりたい放題の大野さんに口では文句を言うのに最後には絶対に許してしまう。
 大野さんもわかってるから本気では取り合ってくれない。


 なんて無様なオレ。
 でも、それでもいいと決めたのはオレ。
 大野さんの唇を、指を、一瞬でも独占できるならそれでいいと。

 


 濃ゆすぎる交わり後のベッドの上、寝たふりをして大野さんを見上げた。

 心臓が嫌な音を打つ。

 


 ベッドヘッドに背中を預けた大野さんの右手の中には月明かりに照らされて光るリング。
 そのリングを見たこともないような柔らかいまなざしで見つめ、恭しく口づけた。

 


N「っ!?」

 


 大野さん、いくらなんでもそれはNGだ。
 そんなのはオレのいない自宅のベッドでしてくれ。

 

 まどろんでいた意識が一気に覚醒し、全神経が大野さんだけに集まっていく。
 何にも知らない大野さんはリングをサイドテーブルに置き、オレの横に戻ってきた。

 より近くなった体温が、オレの心を締め付ける。

 

 

 でも、まだダメ。
 大野さんとの時間を手放すなんて無理。

 だから朝がきても、オレはいつものように大野さんに「おはよう」って言うんだ。
 『好き』という気持ちをのせて。

 

 

 

 

 大野さんに気づかれないよう、そっと息を吐く。

 


 心の叫びに蓋をして、まるでゲームみたいなこの関係をいつまで続けられるんだろう。
 あなたをオレだけのものにできない虚しさにいつまで耐えられるんだろう。

 


 耐えきれなくなった時があなたとの特別な時間の終わり。
 それは理解している。
 理解しているから怖くなる。

 

 

 

 そして今夜も恐怖から逃れようと寝ぼけているふりしてぎゅっとあなたに抱き着く。
 少しでも夜が長引くことを祈りながら――。

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:O

 


 おれにしがみついて眠るおまえを見て、笑みが止まらなくなる。

 だけどまだだめだ。
 抱きしめ返すには早い。

 


 なあカズ、早くおれにすがれよ。
 ぶっさいくな面で泣いて、わめき散らして、おれを好きだって言えよ。


 想像するだけで何度でもイケる。


 さあ、今度はどうやって追い詰めようか。
 おまえがどんな面すんのか楽しみで仕方ねえ。


 カズ。
 おれだけの獲物。

 

 

Fin

 

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 えーと、みなさんついてきてますか?

 『Sugar』からの連想のおはなし、いかがでしたか?
 みなさんの思う『Sugar』とはやっぱ違うのかなあ?
 いや~、ほんとはニノちゃんとおーのさんの立場が逆かなあ(ニノちゃんが翻弄する方)って思ったんですが、どーしても腹黒でドSなおーのさんを書きたくなりましてこのようなおはなしに。
 う~ん、腹黒っていうよう、病んでるおーちゃんってのがぴったりかな( ´∀` )

 私も普段は書かないよな~って感じのおはなしなだったのでおっかなびっくり。
 あんまりにも進まなくて、さらにびっくり!
 書きあがったの実は11/9(金)23時30分( *´艸`)テヘッ

 いや~間に合ってよかった♪

 

 


 それでは他の方のところにレッツゴー

 おわかりだとは思いますが、お行儀よく(`・ω・´)ゞ