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20170921のVSがネタ元です
『カッコ良いでしょ、天才でしょ』
ジャニーズ王道派の後輩が対戦相手となったレギュラー番組の収録。
1ゲーム目が終わり、いつものように狭い通路を通って楽屋へと向かう。
俺の先を歩くのは明らかにご機嫌顔の大野さんとそんな大野さんをさらにご機嫌にさせている相葉君。
A「天才だって!リーダーよかったね♪」
O「ふふっ」
見るからにほんわかしている。
それに比べ……。
N「他人を使って自分が褒めていることをアピールするなんて、ずいぶん婉曲な手を使うんですねぇ、松本さん」
M「はあ?お前がそれを言うのか?むしろそれはお前の十八番だろ」
N「ふふっ。使える手段はすべて使う、それが私のポリシーです」
M「お前にポリシーがあったなんて驚きだ」
N「褒めていただいてありがとうございます」
背後から禍々しい気配が漂ってくる。
一瞬後、「ふふっ」って笑いあう声が聞こえてきたが、とてもじゃねえけど振り返れねえ。
俺、二人とも目が笑ってないって、確証をもって言える。
背後の気配にびくびくしながらたどり着いた楽屋。
けど、休憩なんてできるはずもなく気配を消してセットチェンジが終わるのを今か今かと待った。
それなのに――。
『そろそろ連絡先教えてくれても』
芸人さんがそんな風に思うのも無理ないけど、せめてプライベートでニノに直接言ってくれ。
ほらほらほらっ!?
さっきまであんなにご機嫌だったのに、オーラが剣呑になってるし!
A「自分のためだとできないんだよ!みんなのためだったらできる」
うおぉぉーっ!?
無邪気に大野さんを煽るのはやめろっ!
M「じゃあ連絡先交換」
お前もこれ以上火に油を注ぐんじゃねえ!?
……楽屋、行きたくねえな。
次のゲーム、大野さんはやる気のなさを隠そうともせず開き直った。
A「仮病」
そんな大野さんに無邪気にツッこめるのは、天真爛漫な君だけだよ。
その後、なんとかクリフクライムを終え、休憩のため楽屋へ。
そこで恐れていたことが……。
休憩明け、今日はそんなに出番はなかったのにいつも以上に疲労困憊。
さっきの休憩中、芸人さんが自分のラインIDを二ノに一方的に渡してすぐに楽屋を出て行った。
なんとなく嫌な予感がして、不満顔の松潤を大野さんとニノの間にねじ込む。
そしたら予感的中。
渡した自分のIDがどうなったのかが気になっていた芸人さんは、期待MAXのドキドキ顔で答えを欲した。
N「……登録しましたよ」
ニノは、微妙な間をあけながらも答えた。
嬉しそうな芸人さん。
ニノの肯定に自信をもらった芸人さんはもう一つの答えもねだったが、世の中そんなに甘くはない。
N「ブロック?同時にしましたよ」
ええ、大野さんがね。
さっきの休憩中、ニノがラインのIDを登録した途端、大野さんはニノが持っていたスマホを奪取し、本人の了解を得ることなく速攻でブロックした。
俺はもとより、所有者であるハズのニノも何も言えなかった。
……いや、言えるはずはなかった。
視線の先にいる大野さんは、あり得ないくらいの嫉妬でメラメラなままだった。
Fin
ジェラ智♡降臨です♪