※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:S
 

A「リーダー、ニノ、ちょっとこれ見てよ」
 
 レギュラー番組の休憩中、相葉君が自分のスマホ画面を智君とニノに向けた。
 ニノは口をもぐもぐさせながら、智君と仲良く並んでスマホを受け取った。
 
N「なになに? 『大野はそっと二宮の唇を塞いだ』だって?」
A「あっひゃっひゃ!大宮でお話書かれてるよ。ちゅうだって!ふぅ~!」
N「なんで、そんなにテンション高いんですか……」
 
 ニノの冷静なツッコミにもめげず、相葉君のテンションは無駄に高い。
 あなた、普段どんなサイト見てんだよ。
 俺はそっちの方が不安だよ。
 
O「こんな感じ?」
 
 智君が口をはさむなり、お話の通りにニノにキスをした。
 何でもないことのように受け入れるニノ……?。
 
N「なんか、書いてあることを体現すると薄っぺらいね」
O「カズ、それは違う。おれたち文章を気にしすぎて、本気じゃなかったんだよ」
N「そっか、そうだね。さすが、リーダー」
O「じゃあ、そういうことで、もう一回……」
A「わーわーわー!」
 
 相葉君が焦ったように、必死で止める。
 俺は、なんというか……智君の暴走には慣れてきた。
 
O「もう、相葉ちゃんなんだよ?」
N「せっかく、ちゅうしてたのに」
 
 ニ……、ニノ?
 オマエがこの手の話に乗るなんて、おかしくないか?
 なんか、イタズラでも思いついたんだろうか。
 
 そんな俺と相葉君をほっといて、智君とニノはお話の続きを読んでいるみたいだ。
 笑いながら、卑猥な単語を読み上げている。
 
 相葉君はいたたまれないのか、部屋の隅に移動した。
 
 俺は苦笑しながら、2人に聞いてみる。
 
S「自分らのあれやこれやが書かれてんのに、よく笑いながら読めるよね」
N「だってリアルってこんなキレイなもんじゃないもん。んね、リーダー」
O「だな。もっとグロい」
A「っっ!!///」
S「っっ!!///」
 
 コイツら、とんでもない爆弾落としてきやがった。
 ニノはホントどうしたんだ?
 いつもなら、オマエが智君を制御してるだろ!
 
 俺は2人を正視できずに、視線を落とした。
 

 ん?
 なんだ、ニノの横に包み紙が落ちてる。
 チョコの殻か?
 
 何気なく拾ってみたら、アルコールの匂いがした。
 
 まっ……まさか!
 
 慌ててニノを見たら、ニノ越しに智くんが妖しく笑った。
 そんな2人をめがけて、相葉君が大量の白いタオルを投げた。
 
A「ギブ!ギブ!ギブ!」
 
 涙目で、降参だと訴えている。
 おそらく、錯乱している。
 相葉くん、プロレスじゃないんだから……。
 

 収集がつかなくなってきた楽屋に、松潤が戻ってきた。
 相葉君が泣きながら、松潤の足にしがみつく。
 
A「まっ、松潤!リーダーがぁ!ニノがぁ!」
M「あん?色ボケふたりがどうしたって?」
A「その色ボケふたりが、色ボケてるぅ~。わぁ~ん」
 
 もう何言っているかわからない。
 松潤は、そんな相葉君の背中を優しくなでで、イスに座らせる。
 実にスマートだ。
 
 こんな状況の中でも、色ボケ2人はずっとキスを繰り返している。
 
M「おい、和」
N「ちゅっ!なあに、潤くん?ちゅっ!」
 
 ニノは智君とのキスの合間に返事をしている。
 松潤が近づき、ニノを智君から強引に引きはがした。
 
O「なにすんだっ!」
 
 松潤が智君を一睨みで黙らせた。
 そして、ニノの方を向いた。
 
M「そんなに、キスがしたいんだったら俺様がしてやるよ」
N「……」
O「!」
S「!」
A「!」
 
 そう言って、松潤はニノの顔を両手で掴んだ。
 
O「やめろ!!」
S「っっ!!」
A「あわわわ!」
 

 智君が必死に手を伸ばした先で、松潤がニノのおでこにそっと触れるだけのキスを贈った。
 
M「さあ、お休みのキスだ。酔いがさめるように少し寝ろ」
N「……あい」
 
 コクンと頷いたニノは、素直にソファに行って横になった。
 すぐに寝息が聞こえてくる。
 
 一方、手を伸ばしたまま固まっていた智君に松潤が話しかける。
 
M「あんまり、オイタがすぎると沈めるぞ」
O「はいっ!」
 
 智君は、直立不動で返事をした。
 松潤は何事も無かったかのようにイスに座り、ヘッドフォンをつけて音楽を聴き始めた。
 

 松潤、オマエは噂にたがわぬオトコマエだったんだな。
 俺は改めて松潤の偉大さを噛みしめた――。
 

Fin