※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:M
 

 急に、リーダーの翔さんへの風当たりがキツクなった。
 
 翔さんへ向ける視線は鋭く、かなり険しい。
 その一方で、ニノへ向ける視線の甘いこと……。
 はっきり言って、胸やけレベルだ。
 

S「智くん、あのさ……」
O「なにっ!」
S「いやっ……その……」
 
 
 いつにないくらいに翔さんが戸惑っている。
 そこへニノがやってきた。
 
 
N「どうかしました?」
 
 
 敏感に空気を読み取ったニノが、必要以上に柔らかい声で2人の間に入る。
 途端に、デレデレになったリーダーの声が甘くなる。
 
 
O「何でもないよ。それよりもカズ、今日もかわいいな」
N「えっ///あ……ありがとうございます」
S「ニノ……」
N「翔ちゃん、どうしたの?元気ないね?」
O「そんなことないよな!元気ありまくりだよな」
 
 
 物凄い迫力で翔さんにプレッシャーをかけている。
 
 
 

 バンッ!
 
 
A「ああっ!もう、いい加減にして!」
 
 
 机を叩いた相葉くんが限界を訴えた。
 
 
A「リーダーは、翔ちゃんのことがキライなの?」
 
 
 それは直球すぎんだろ。
 すでに傷つきそうな雰囲気の翔さんと、不安そうなニノ。
 
 
O「キライなわけじゃない。憎いだけだっ!」
S「き、きら……に、にく……い?」
O「そう!ニクイ!」
A「なんで、そう思うの?」
O「カズが翔くんをスキかもしんないと思ったから!」
S「え……。なに?想像なの?」
O「悪いか!?」
M「悪いにきまってんだろっ!」
 
 
 遅れながら、俺は参戦した。
 
 
M「翔さんの身になってやんなよ」
A「そうだよ、翔ちゃんカワイソウでしょ」
S「おっ……おまえら…」
 
 
 ちょっと、翔さんの目が潤んだ。
 
 その時、沈黙を貫いていたニノが口を開いた。
 
 
N「翔ちゃんを邪険にしてた理由って、それ?」
O「おう、そうだとも!」
 
 
 ニノの気配が変わった――。
 
 
 

N「『リーダーが遠いな』、なあんて考えたオレが馬鹿だったよっ!」
O「オマエそんなこと考えてたのか?ばかだなあ」
N「あー、考えてたんだよ!悪かったな!」
O「悪かったよ。おれ、すげえ寂しかったんだからな」
N「でも、それで翔ちゃんに冷たくするのは違うでしょ」
O「違わない!でも、悪かったとは思うから謝る」
 
 
 恐ろしいほどにキッパリと言ったリーダーは、くるんと翔さんの方を向いた。
 
 
O「翔くん、嫉妬してごめん!」
S「えっ……ああ、はい」
 
 
 翔さんは、勢いで返事した。
 
 
O「カズ、オマエのおれへの謝罪は?」
N「へっ?」
 
 
 そのままの勢いでリーダーがニノに謝罪を要求した。
 不承不承ながら、ニノが謝る。
 
 
N「……よそよそしくしちゃって、ゴメンナサイ」
 
 
 リーダーがニノに唇を突き出した。
 ここにいる全員が『?』という顔をした。
 
 
O「ごめんなさいのちゅうは?」
SAM「!」
N「なっ、翔ちゃんにそんなことしてないだろ!」
O「翔くんは、言葉だけで許してくれた。ケドおれは違う」
 
 
 いけしゃあしゃあとよく言えんな。
 リーダー、どんな神経してんだよ……。
 
 ニノは迷いに迷った後、ひく様子がないリーダーに観念して、顔を近づけた。
 
 ちゅっ
 
 真っ赤にしながら頑張ったニノは、リーダーの頬にかわいらしいキスをした。
 
 
N「これで、いいでしょ///」
O「若干の不満は残るけど、まあいいや」
 
 
 リーダーはニノの後ろから抱き付いた。
 
 
N「なっ……///」
O「カズ~、これでオマエはおれのなんだって思っていいんだよな♪」
N「ばっ、ばかじゃないですか///」
O「おれ、オマエが側にいてくれんなら、ばかで全然いいよ」
N「///」
 
 

 「これ、今日からおれんだからね。心しといて」とマジな目で釘をさす。
 
 リーダーの本気は、たちが悪そうだ――。
 

Fin