夜のピクニック
2004年本屋大賞を受賞した恩田陸の「夜のピクニック」
<あらすじ>
夜を徹して80キロを歩きとおすという、高校生活最後の大イベント
「歩行祭」
生徒達は、親しい友人とよもやま話をしたり、想い人への気持ちを
打ち明けあったりして夜をすごす。そんな中、貴子はひとつの賭けを
胸に秘めていた。3年間わだかまった想いを清算する為に・・・。
今まで誰にも話したことのない、とある秘密。
折りしも、行事の直前にはアメリカへ転校した
かつてのクラスメイトから、
奇妙なはがきが舞い込んできた。
去来する思い出、予期せぬ乱入者、積み重なる疲労。
気ばかりあせり、なにもできないままゴールは近づいていくが・・・。
(新潮社、夜のピクニック紹介文より)
<感想>
この本を読んでいると、自分まで高校生になって
一緒に夜の道を歩いている気がしてきます。
登場人物達は一歩一歩進んでいく中、早くゴールに着く
ことを目指す一方で、どこかこの歩行祭が終わってしまうことに
寂しさを感じていたのではないでしょうか。
青春時代のこのときだからこそ、友情、恋愛、自分自身
に向き合いながら、たくさんの寄り道の感情を抱き、
大切に出来る・・・、そんな姿が忘れていたものを
思い出させてくれる作品です。
大人になるにつれ、最短の道を進むのに都合のいいように
自分の気持ちに折り合いをつける術を身につけ、
答えが出ない自分の気持ちには目をつぶってしまう癖が
ついてしまっていたのだ気づかされました。
少しずつ明らかになっていく秘密・・・
ワクワクするストーリーで
飽きずに読み進めることが出来きます。
とってもおすすめなのでぜひ読んでみてください!!
新潮社 1600円
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