「はあはあ!」
ルアは一生懸命走った。しかし転けてしまった。
ルア(一体何がどうなって…シェラ様!)
ルアはシェラの顔を思い出し手をぎゅっとした。
その時だった。
ルアは足音を気づき隠れた。
ルア「ハ、ハヤト!」
ハヤト「ん?誰だ?お前…。」
ルア「ルアだよ!」
ハヤト「ああ!ルアの親戚の子か?」
ルア「そうじゃなくて!俺がルアなんだよ!」
ハヤト「あのなあ…ボウズ。憧れるのは分かるがいい加減に…。」
ルア「なんなら証拠見せてやるよ!」
ルアは魔法を唱え始めた。
ハヤト(一瞬で魔力が増えやがった…?)
ハヤトは冷や汗をかいた。
(そしておでこにあるのは龍の陣のマーク…!)
ハヤト「お、お前ルアなのか?」
ルア「やっと信じたか…。」
ルアはホッとし唱えるのをやめた。
そしてハヤトにこれまでの事情を説明した。
ハヤト「なるほど…。それでそんな姿になっちまったのか…。しかし…」
ルア「ん?」
ハヤト「闇の組織っていったらやばい連中だぞ。国民警魔法使いたちも何人も消されてるっていうし…。」
ルア「そんなにやばい連中なのか!?」
ハヤト「ああ。噂でしか知らないけどな。」
ルアは冷や汗をかいた。
ハヤト「…ルア。お前の正体は姫さんには隠したほうがいい。」
ルア「な、何で?」
ハヤト「闇の組織を知るだけで消されるかもしれないんだ。姫さんを危険な目に合わすつもりか?」
ルアはその言葉に驚き静かに頷いた。
ハヤト「よおし!そうと決まれば姫さんのところ行くぞ!」
ルア「え!だってシェラ姫に会うと危険じゃ…。」
ハヤト「お前は姫さんの騎士になったんだろ?近くにいながら守るのが先決じゃないのか?しかも城ならいろんな情報入ってくるし一石二鳥だろ?」
ルア「でも…。」
ハヤト「そんな不安な顔をするな。俺がなんとか言い訳するから。」
ルア「ハヤト…。ありがとう。」
ハヤトはウインクした。2人は城に向かうのだった。