世界的なスター、テイラースウィフトが4年ぶりの日本公演を開催したが、今回は東京ドームで4日連続満員が確実で4日間で22万人の動員は凄い。

日本経済新聞や朝日新聞など普通の新聞でもほぼ1面を使って取り上げられたことでも人気の凄さがわかる。

 アメリカはもちろん南米やアジアなど世界中でコンサートを行っているが、どこで開催しても万単位の観客を動員している。

 今回は、公演の直前にグラミー賞の最優秀アルバム賞を受賞した直後だっただけに注目度も増していた。その賞は4度目の受賞だが、34歳にして史上最多。

 8日の朝は、公演の写真を交えて公演初日の模様や会場に訪れたファンのインタビューがテレビでが取り上げていたが、平日にも関わらず、日中から東京ドームの周辺の人の多さにはテレビから見ただけでも人気の凄さが伺える。

 テイラースウィフトは89年生まれの34歳だが、16歳でデビュー以来着実にファンを増やしているが、美貌や衣装はもちろん歌唱力、ダンスどれを見ても優れている。しかもピアノやギターの才能も凄い。

 また1人で3時間20分も歌い続ける体力にも驚く。

 昨年は彼女のコンサートの模様を伝えるドキュメンタリー映画を見に行ったが、やはり所要時間が3時間20分もかかっていた。ただし、魅力ある衣装で、歌って踊って楽器を演奏したりで、上映を長く感じなかった。

 今回は都合がつかず、見には行けなかったが、次来日する際はぜひ見に行きたいと思う。

 

 尚、今回他に感心したのは、5段階の料金を設定したこと。いちばん高いSS席は30000円、2番目に高いS席が22,800円、3番目に高いA席が18800円、ステージサイド席が14800円、特に20歳以下限定の席に至っては8,800円(いずれも税込)だった。1万円以下の席を設けたことはとても良いことだと思う。

 同じファンでも、高くても良い席で見たい人と遠くからでいいので安い料金で見たい人それぞれ。それは野球やプロレスでも言える。

 テイラーほどの大物なら近い席か遠い席かにかかわらず一律3万円や2万円など強気な料金設定をしてもおかしくないが、後ろの方でも良ければ1万円台でも見られるしくみにした気配りにも感心できる。

テイラーは元々若いファンも多いが、その金額なら高校生や中学生なども見に行くことをためらわなかったはず。ちなみに8800円と言えば紅白に出たことのある日本人の歌手を見るのとほぼ同じである(今回8800円で見たファンは大人になって給料をもらうようになったらもっと高い席で見るはず)。

 テイラースウィフトと同様にクイーンが4年ぶりに来日するが、やはり3段階の料金設定となっている。いちばん高い席で25,000だが、いちばん安い席では12000円。

 クイーンほどの知名度の高いグループでも敷居を低くしていることも“希望”が見える。

 日本人の歌手ならばいまだに前の方だろうといちばん後ろだろうと一律の料金で販売しているが、テイラースウィフトやクイーンのような歌手を見習うべきだと思う(せめて1階席と2階席で千円程度の差をつけるべき)。最近はクラシックやミュージカルでも多様な料金設定を設けているのもうれしい話だ(日本人歌手のグループでは、BE-FIRSTが今回4段階の料金設定を設けている)。

 日本人の歌手に言いたい。1度の興行の中で多様な料金設定を設けて敷居を低くすべき。

 ファンやファンほどでなくてもある程度関心のある人は、コンサートを見に行くか行かないかの2択ではない。ファンがいくら払って聞きに来てくれるかである。