今場所は録画をして幕下上位から見ているが、秋田出身の期待の力士・龍王、昨日は惜しかった。

 昨日は獅司を土俵際まで追い詰め、そのまま押していけば寄り切れたのに投げに行って負けたのは残念だった(解説の大山親方もやはり「土俵際まで追い詰めたので投げに行かず寄り切った方が良かった」と言っていた)。勝っていれば2勝0敗という場面だっただけに悔やまれる。

 ただ相手の獅司の気迫も凄かった。今場所獅司は自己最高位の幕下西2枚目まで番付を上げ龍王と同様に初の関取のチャンスであるだけに必死さが伝わってきた。ウクライナ出身ということだけあって祖国がロシアに侵入を受けた昨年以降土俵で紹介されるたびにたくさんの声援が贈られるが、祖国のためにもまたとない関取になるチャンスをものにしたいはず。

 龍王は、昨日負けたことで1勝1敗となってしまったが、残りの5番で最低でも3勝、できれば4勝を目指して欲しい。自信をつけており、また関取になって見せるという動機も高いので可能性は十分ある。

 今場所は学生横綱として幕下10枚目格の付け出しデビューをした大の里が昨日初白星を上げている。同じ部屋の力士として刺激し合って行けるのではないか。

 少し前に師匠の二所ノ関親方(元稀勢の里)が言っていたが、幕下の力士が多い部屋というのは活気があるもの。

 明日以降に期待。