洒落 | 日本伝統肌絵芸術 彫兼 -Horiken-
先日刺青は洒落を言うと言ったような気がします、たぶん。

今はだいぶ廃れてきましたけど江戸時代の粋です。
昭和ぐらいまでは結構こういう洒落で刺青を彫るのが好まれてました。

そこで今日は簡単に洒落を。



俺が一番好きで俺も彫りたいのが

(足の甲に提灯彫って)
「あ~足元明るくなったわー」

これが言いたいです。

冬でもわざわざ靴下脱いで言ってやりたいです。

しかし足の甲は色飛びがかなり酷い場所なんですよ。

悩みますね。



あと何があるかな。


(金魚彫って)
「煮ても焼いても食えない奴」

(カニを彫って)
「人生横歩き」

(カニを彫って)
「お客などを挟みこむ」

頭を柔らかくすれば何でも言えます。

鯉を彫ってなんでも来い

カエルを彫って金が帰る

ヤモリを彫って家を守る

などなどいろいろあるんですよ本当いっぱい。

今こういうのって廃れちゃいましたけど俺はこういう「粋」というのが大好きです。



こういう洒落とか小さいことですが、

こんな小ネタだけでも知識として残ります。

知識も修行のうちです。

それだけで力になります。

適当なものは彫れません。

長い歴史で培ってきた伝統は受け継がなければなりません。

それがわからない現代の若い彫師が心配です。
俺もまだまだ駆け出しなんで本当人のことは言える立場ではないんですけどね。

伝統は受け継がなければならない。

しかし受け継ぎ壊しまた作りあげることも大切です。

いろいろ難しいです何もかも。

けどそこに、やり甲斐というものが潜んでます。

10年この仕事して一人前ぐらいでしょうか。

まだまだ若僧ですが先が楽しみです。

なんてったって俺等若い彫師が歴史を作ってくんですからね。



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