”「あ、共感とかじゃなくて。」 @東京都現代美術館の覚書” | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

もいさんの投稿の一部引用して

 

「共感」は優しい。

相手に寄り添い、孤独や不安を癒し、励まし合いや高め合うこともできる。

人が人と生きていく上で、とても大切な心の機能のひとつであると思う。

 

 

一方で、共感には限界があり、万能でもない。

共感しているつもりでも、本当は自分に都合の良い解釈に過ぎなかったり。

それなのに軽々しく「わかる〜」とか言われると、私の何がわかるのか凝視と感じたり。

 

みんなが「良い」とか「正しい」とするものを押し付けたり、なんとなくそれに流されたり、そうした先にある同調圧力や支配、排除。

共感するあまり増幅する、憎悪や敵対心などの攻撃性。

共感できるものばかり拾い集めたエコーチェンバーの中で、極端に歪んでいく認知。


共感は繋がりだけでなく、繋がるからこそ自他を傷つけたり、分断を生み出すこともある。

 

人は本当の意味で他者に共感できるのか。あるいは共感が行き過ぎてしまったら。

より多くの共感を得ることが価値となり、共感を煽り貪る現代社会では、共感の有害性とも隣り合わせにいる。

 

ポジティブに捉えられることが多い「共感」であるけれど、その別の一面にも注目することで、自分と相手を尊重するために「共感しなくても大丈夫」と提案する展覧会です。