石田衣良著「親指の恋人」 第11冊目
タイトルからすると、なにやら「小指の想い出」のような
イメージが湧くのですが、読み始めればまたまた止まらなくなる・・・('◇')ゞ 石田衣良さんの文章のタッチは何が違うんでしょうか?
常に数行でひき込まれていくのです。
まず初めに、「二十歳の男女心中」 渋谷雑居ビルにて の書き出し。
スミオ(澄雄)とジュリア(樹里亜)のカップルは「ロメオとジュリエット」の
悲恋を想起させて、始まるのです。
巻末の小手麻理るいさんの解説が説明してくれています。
始まりは、かかってこない電話を待つ。
「心を切りつけられるような淋しさ」それが恋なんだと。
現代では、一通のメールでだしぬけに幸福がやって来る。
そしてありとあらゆる局面がこれでもかと描かれている。
これから恋をする人にとっては、バイブル。
中年にとっては、ほろ苦い青春の思い出のアルバム。とな
そうか、自分にそんな痛々しいほどの想いではあったのだろうか?
なんとく模擬恋愛に感傷的になった時はあったかもしれない。
その表現に石田衣良さんは短い言葉で、一行で言い切ってしまう。
切れ味の良いナイフですうっと切れ目を入れるかのように~とこれまた鋭い表現。
石田衣良さんがカッコイイと思えるのは、
そうした若者の感性の罅を描き出す文章力を持っているからなんでしょうね~
益々、全著書を読みたくなってくるのです。
昨夜は、とうとう読後感が深く影響して眠れませんでした。
描かれるスポットや地域がまた
若い頃に自分も出歩いたことがあるせいで
懐かしさに浸るのかもしれません。
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