一部抜粋ーーー
日本銀行は「貨幣」を発行する際に、国債(主に)と引き換えに日銀当座預金を「増やし」ます。紙幣を印刷するわけではなく、デジタルデータをキーボードで変えるだけです。
黒田日銀発足以降、日銀は日銀当座預金を約475兆円増やしました。ところが、インフレ率が2%に達したのは、14年の消費税増税時のみ。
黒田総裁は、桜井周議員の、
「デフレは貨幣現象か」
という質問に対し、
「通常の場合、物価の動向は貨幣的な現象であり、金融政策がインフレもデフレも防止すべきだと言える」
と、答えているのでしょうが、そもそも「貨幣現象」「貨幣的現象」って何だ?
貨幣が増えればインフレになる。貨幣が不足すればデフレになる。という意味以外に考えられないわけですが、ならば上の図を黒田日銀総裁はいかに説明するのか?
デフレは貨幣現象ではありません。総需要が不足する経済現象です。
総需要とは、消費と投資、純輸出の合計。つまりは、GDPです。
日本銀行は貨幣を発行することが可能ですが、消費や投資を増やすことはできません。政策的にそれができるのは、政府のみです。
その政府が「財政が極めて深刻で~」とかなんとか言い訳し、緊縮を継続。結果、総需要の不足が終わらず、デフレが続いている。
ただ、それだけのことです。