”大阪市を守ることは、日本国を守ること” | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

今日も三橋貴明氏のブログで政治・経済を学びます。

 

大阪市を守ることは、日本国を守ること

橋下徹「大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る」(読売新聞2011年6月30日付)
 130年の歴史を持ち、しかも政令指定都市という都道府県並みの大阪市を廃止、解体し、四つの特別区とする住民投票まで、残り一週間となりました。

 

何十年、「既得権益!」「利権!」と、同じプロパガンダ用語使っているんだよ・・・。まあ、引っ掛かる日本国民の方も問題だけど。


 公務員や公共サービスで働いている人に対して、
「給料が高すぎる! 優遇されている!」
 と、思ったとしたら、それはデフレであなたの給料が上がらないか、もしくは下がったからだよ。昔は、公務員が、
「我々は公のために働いているのに、何でこんなに給料が低く、民間は高いんだ!」
 と、逆方向のルサンチマンが生まれるような状況だったんだよ。当時は、「公務員は既得権益!」といった論調は全く存在しませんでした。

 

 

97年のデフレ化以降、国民の貧困化と共に、「既得権益だ!」「利権だ!」といったルサンチマン・プロパガンダが猛威を振るい、公共サービスを「民営化」あるいは「規制緩和」し、誰か(パソナなど)が儲けるビジネスモデルが始まりました。


 そして、デフレ下で困窮している国民は、財政破綻論の蔓延もあり、
「政府は無駄なカネを使うな!」
「公務員が多すぎる(※嘘)!減らせ!」
 と、自分で自分の首を絞めてきた。


 さらには、中間組織である共同体が破壊され、有権者は「個」に切り離されていき、マスコミから垂れ流される「既得権益!」「利権!」といったバズワードに煽られ、
「同じ国民に対する怒り、憎しみ、嫉み、妬み」
 を理由に「投票」するようになってしまった。


 11月1日の住民投票は、まさにその極みなのです。


 無論、共同体を破壊する住民投票を、「皆さんの大阪市を潰します!」などと叫んだところで実現はできない。だからこそ、維新の政治家は嘘をつかざるを得ないですし、さらには嘘をついても平気なのです。何しろ、彼らは共同体に属していない。嘘をついたときに向けられる、共同体からの冷たい視線など「どうでもいい」わけです。


 ルサンチマン、あるいは嘘により、共同体が崩され、経済や政治が壊されてきた。


 住民投票で賛成派が勝つと、我が国の亡国は決定的になってしまいます。抗わなければなりません。


 大阪市を守ることは、日本国を守ることでもあるのです。