古布リメイクの制作を始めて17年が過ぎようとしています。
遡る事46年前、文化服装学院に入学した折に
親から買い与えられたのがこのブラザー・ミシンです。
一度も大きな故障は起こさず働き続けています。
暑くて長い作業は敬遠していましたが
秋の気配を感じ
また、来月続く作品展に向けて
制作を始めています。
糸巻き棒が2本付いており
使わない方の棒に糸を置いたままにすると
絡み付いていけない・・・と
思いつつ、糸先を離しておけばよいと
またもや、悪い癖のたかをくくる~と
案の定、絡み付いて針目の進み具合が
段々重くなって来ました。
「またやってる・・・!
急がば回れなのだから、チョット除ければいいものを。」
さて、以前にもこういった事が起こり
糸の除去はどうやったんだったかしらん・・・?
ミシンのビスをはずし、カバーを明けます。
ゴムベルトをはずし
ピンセットで見えている糸を引き出します。
しかし、かなり年月を経て絡み付いていたらしい糸が
何重にも絡まっているようです・・・
小鋏やリッパーに持ち替えて、繰り返しますが
まだまだ針の先に引っ掛かっていますが取れない・・・
30分以上経ってやっと、思い出したことは
以前はカッターを用いた事。
そうです、カッターなら先が鋭利で
薄い刃なので回転軸に強く切り込んでも大丈夫。
そうして、少しずつ切り
糸をピンセットで取り出しました。
すっかり取り除いた糸の量といったら
ぞっとしました!
いつの間にか大量の糸を回転軸に巻き込んで
使い続けていたのです・・・
どうりで重くて音も大きく使いにくいミシンだったわけです。
こうして少しづつだと気付かなくなる不調は
体にとっても同じ事なのだろうと
しみじみ、日頃の手入れの大切さを思いました。
古布リメイク教室の生徒さんが
良く、ミシンの不調を訴えます。
買い換えようか、修理を頼もうか~と
常にアドバイスしている事は
☆まずは、糸くずの除去を!
そして、上下の糸調子を合わせる事
ほんの少しだけ、ミシン油を注ぐ事。
これで、大抵の不具合は整いますので
お試しを!
昔のミシンは
(現代のコンピューター・ミシンは知りませんが。)
大層、緻密に頑丈に作られているので
簡単には壊れません。
未だ、20年くらいは働いて欲しいものです~
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