記事のまま、ご紹介します。
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▼2009年3月号 |
あなたに代わって習い事教室 ひろたりあん手習い騒動記 |
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■第45回「古布リメイク」騒動の巻(前編) 昨年の本紙10月号の「夢の吹く丘」 にご出演頂いた、古布リメイクデザイナーあきやま幾代さんの『古布リメイク』教室にお邪魔しようと思います。 古布リメイクとは、古布を組み合わせて他にはない、たった一つの服を作ることです(興味のある方、ひろたりあん電子通信ウェブサイトをご覧ください)。 あきやま先生からの事前のメールによると、今回は「チュニック」というものを作るんだそうです。「牛肉」なら大好物ですが、チュニックとは何でしょう? 調べてみましたが、やっぱり食べ物ではないようです(残念?)。 どうやら女性用の洋服、短めのワンピースのようなものみたいです。 実は小学生の頃家庭科は得意だったんです。隣の席の女子に「なんで上手なの~?」と羨ましがられ、男子からは「男のくせに」と妬まれた過去を持つ私ですので、まぁなんとかなるでしょう。 ただできあがったチュニックを、私が着るんでしょうか? 「ちょっと不気味すぎません?」今回の取材パートナー上野女史が、おぞましい想像を追っ払うかのごとく頭を左右に振っています。なんて失礼な! あと当日の準備するものとして「『解いて洗ってアイロンがけ』した着物地2~3種類・裁縫道具・メジャー・筆記用具・マチ針を沢山…」とありますが、裁縫道具はいいとしても「着物地(古布)」はどう手に入れたらいいの? 早くも挫折? と途方に暮れていると「いいところ知ってますから、任せてください」と上野が助け舟、荏田南にある「WEショップつづき」で調達してきてくれました。 「でも『解いて洗ってアイロンがけ』は自分でしてくださいね」 はいはい、わかってますとも…、たぶんそれは、あなたより私のほうが得意だと思いますから(失礼)。 さて当日、あざみ野にある教室に伺います。 「男性の方がいらっしゃるとは…、女性の方お二人かと思っていました」と、びっくりするあきやま先生。男性の生徒は初めてだそうです。 他の生徒さんが揃ったところで教室の始まりです、と思いきや一人の生徒さんが先生に歩み寄り質問をされています。先生もそれに丁寧に答え、指導されています。なるほど、自由な雰囲気の教室なんですね。 私たちはまず、先生のことが紹介されている雑誌を拝見して、そこにある設計図? というか作り方をイラストにしたもので基本的なことを学びます。 「このとおりに作ったら、デビルマンになっちゃうな~」 わかりづらいですね。変身して巨大化するときに、服がビリビリになることです。 「最初から巨大ですからね。大塚さんは…」と、上野のイヤミなひと言は、いつものことなので気にしません。 さて、基本的な流れがなんとなく分かったところで、作業に開始。全部で5着分の着物をバラした古布から、先生に組み合わせを選んでもらいました。選ばれた紺色と水色と深緑の布をテーブルの上に並べ、中央に水色をアクセントにしてみました。 「上下を入れ替えてみると、全然印象が変わるでしょ」と先生。 なるほど。 先生曰く、リメイクとは『冷蔵庫の残り物(タンスの奥に眠っている古着・古布)』を使って『料理(服を作ること)』する感覚なんだそうです。それも取って置きの『ごちそう(すてきな服)』です。もっとも、私の家の冷蔵庫には残り物がありません。いつも全部平らげちゃうんで…、あまり関係ないか…。 リメイクしたものを再度リメイクすることもできるそうで、そのためになるべくハサミを入れないのがコツのようです。エコですねぇ。 組み合わせを決めたところでマチ針で打ちます。久しぶりなので、何回か自分の指に針が刺さりました(痛)。 鏡の前で体に当てて確認します。「いいですね~♪」と先生。 どうやらチュニックは女性専用ってことでもないみたい。少し作務衣っぽいし、上野よ、これでも不気味と言うか? 「これと同じものをもう一つ作って、前後を合わせます」 それを合わせて、さらに待ち針を打ってつなぎ合わせます。 できました。鏡の前で袖を通してみます。幅は長め(太め?)にしたのですが、案の定長さが微妙に足りませんでした。まるでロボコンです。 「布の幅の半分(の長さ)を足してみましょう」と先生からアドバイスがあり、つなぎ合わせる箇所のマチ針を一度はずし、別の布を間に挟み、改めてマチ針を打ちます。 そして、再び鏡に向かって袖を通してみます。 他の生徒さんから「あら~いいじゃな~い。ウチの主人のも作ってみようかしら~」と賞賛の嵐(おおげさですね)。先生の見立てがいいからなんですが、嬉しくなりました。 残念ながら、今回はここまで。通常2回の授業で一つの作品に仕上げるそうです。「この続きはWEBで!」とフェイドアウトしようと考えていたら、編集キャップから「完成させた物を読者に見ていただかなくてどうする!」と叱られました。 ということで、この続きは次号で♪ (大 塚) |
後半の記事です。
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▼2009年4月号 |
あなたに代わって習い事教室 ひろたりあん手習い騒動記 |
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■第45回「古布リメイク」騒動の巻(後編) 先月に引き続き、『古布リメイク』教室の続編です。 前回は、「着物地(古布)」の組み合わせを先生と決めて、まち針で止め、袖を通して着られるかどうか、確認をしたまでをお伝えしました。 「完成させた物を読者に見て頂かなくてはダメじゃないか!」鬼キャップの一言が、私を再び苦行へと追い立てます。 前回の教室で、先生や他の生徒さんに大絶賛(というほどでもありませんが)されていた手前、次の教室までに「チュニック」を完成させなければなりません。 そうこうしている間に教室は明日に! 忙しさのあまり全く続きの作業をしていなかったことに気がつきました(まあ、本当は気がついていたんですが)。前日午後、あわてて会社の会議室の片隅で、今回のパートナーである上野女史と作業を開始。 ああ、なんで、家庭科は得意だったなんて自慢したんだろう。今になって後悔しています。確かに小学生時代、家庭科の成績は良かったんです。裁縫だって上手にこなしていました。でもそれは、過去の栄光。この歳になって、裁縫などほとんどしません。 「グチグチ言ってないで、早く針に糸を通したら」 この口の悪い上野に、針に糸を通せない自称「家庭科自慢」の私の姿を見られたのは痛い…。針でチクチク刺すように嫌味を言われ続けることに、私は耐えられるのでしょうか? そこに二人の女性救世主が登場しました。一人は福原さん、子どもを四人育て上げたベテラン主婦です。 もう一人は経理課の工藤女史。あの鬼キャップですら頭が上がらない「経理番長」と恐れられる存在です。なんでも取材費の精算では、お互い火花を散らすそうです。 二人がてきぱきてきぱき作業を進める姿に「さすが主婦は違うなあ」と見とれていると「あなたっ、何ボーっとしてるの、手伝ってやってるんだから、働きなさい!」と工藤女史。おーお、こわ。さすが「番長」の異名はだてではありませんでした。 二人が去った後も作業は続きます。 本来なら、ミシンで縫って細かい所は手縫い、という感じなんだと思いますが、私たちは残念ながらミシンを持っていません。なので、ひたすら手縫いです。 先生は「自己流で構いませんよ」と言っていましたが、その「自己流」という先生の定義の最低限のクオリティーは確保できるのか? 自問自答しますが、微妙です。 布の厚い部分は、針の通りが悪いので「アレある? アレ」と上野に声をかけると「アレってなんですか?」と返事が返って来た。 「そうだよね。アレじゃ、分かんないよね…指につけて、針をぐっと押すヤツ。アレなんて云うんだっけ?」 「もしかして、指ぬきのことですか?」 「そうか、それ『指ぬき』って言うんだ。ふぅ~ん」 漫才のようなやりとりをしながら、黙々と針を進めていくうちに、なんとか形になったような気がします。もちろん二人の助っ人のおかげですが、翌日の教室で披露するのが少し楽しみになってきました。 頑張って夜なべしてやってきた甲斐あるというものです。かなりの部分を手伝って貰ったというのは内緒にしておきます。何か言いたそうな上野の視線はもちろん無視です。 先生に、作品を見ていただきます。 「はじめてにしては、すごくお上手ですよ」 続けて、こうした方がもっと素敵で良かったかもと、ご指導をしていただき、さらに良い作品にするにはと、レクチャーしてもらいました。 「それでも、男性が、ここまでされたことは、すばらしいことですね」のお言葉に、夜なべした疲れがふっとびました。 今回の2回にわたるリメイク教室のまとめてみます。 まず1回目の体験で着物地を2、3種類裁ち合わせ、まち針でおおよその出来上がりのイメージを作ります。 ここで入会するかどうかを考えましょう。 入会者には、2回目の教室が始まるまでに、縫ってしまう方もいれば、再度先生のテクニックを聞いて何回かにわたって1つの作品を作り上げる方もいるそうです。 「2回を1サイクルと考えて、他の方が次に進んでしまっても、マイペースでいいものを仕上げていって欲しいですね」 私の拙い体験話で「古布リメイク」に興味を持った方、自分だけのオリジナル作品を作りにきませんか。 (大 塚) |
長々とお付き合いいただきまして、有難うございます。
如何でしたか?
愉快な記事でしょう、この記事を読んで見えた方は
既に3年目に突入で、実に愉しそうに皆勤賞で通っていらっしゃいます。
8月までの体験実習に是非お出でになってみてください。
お待ちしています!
あきやま幾代・古布リメイク 衣袷ーきぬあわせーウェブ・サイト