散歩道の木苺 | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記


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午後5時、閉店時間を過ぎると日差しが弱まり、幾分凌ぎ易くなる。

風に吹かれて外に出ると、この高台から東京方面(東京タワー・六本木ヒルズ

・スカイツリーも遠くに見える)と反対の方向には富士山(近頃は霞んでいて姿は見えない)と

美しが丘住宅が眼下に見える。


出掛けにふと赤い実に気が付くと、それは「木苺」だった。

篠笹の茂みに隠れてほんの僅か、しかい真っ赤でつややかな実と出会って

やたら、嬉しくなり 3つ口にしてみる。 甘酸っぱい!


ここ2日間、もしやといつものお気に入りの散歩道に目を凝らすと

あった、あった 少しずつだが纏まっているので見つけ易い。

我が家の1坪庭のフランボアーズはもう、勢いが減り赤い実の収穫は期待できそうも無い。

伊豆高原でも数粒ずつ集めては冷凍しておき、2年に1度くらいジャム1瓶作れる程度である。


似たもの同士なので、一緒にしようかと考えて、集めて保存している。

ただし、棘が痛いのだ! 

軍手を付けて僅かな実の収穫を愉しんでいる。


この「木苺」を摘みながら、遠い昔が蘇ってくる。

20数年前、伊豆高原に移転する前に住んでいたこのたまプラーザ地区で

幼子2人散歩に連れて歩いていたら、1軒の家の庭先に「木苺」が鈴なりになっていた。

丁度、その頃子供達が大好きで読み聞かせていた絵本の中の1シーン。

夏の夜、虫達が演奏会をしながら「木苺」をぶどうの葉っぱに乗せてパーティーを

開いているページを思い出す。

子供達は自然がさほど豊かでない地域暮らしでは、経験できない赤い実の収穫。

一度 味あわせてやりたい気持が起こり、その家の方にお願いしてみたところ

大変快く了解していただき、二人に少しずつ「木苺」を採らせてやる事が出来たのである。

棘の痛みも経験した後に、口に含んだ味わいはどうだったのか・・・

親心としては、想いを達して喜んでくれたら嬉しい。 記憶には残らないかもしれないが。


いずれ、散歩を続けるうちに そのお宅に行き当たるかもしれない。

その時は、改めてお礼を伝えたいと願っている。



田園風景が豊かであり、また都会的なたまプラーザに暮らしつつ

思い描いたのは、より自然に近い海山のある場所に家を建てて暮らす事。


その想いが実現して建てた「伊豆高原の黒い家」

そこで暮らした子供達との10数年、そして一人暮らしの10年を経て

今、再び たまプラーザで新しい暮らしを始めているのである。





度々の案内ですが・・・
伊豆高原の我が家を売却中です。
どうか素敵なご縁がありますように!


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