新春歌舞伎へ繰り出して | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

              恒例の新春歌舞伎へ”以心伝心の友”くれない工房さんと繰り出した。

              昨年は年頭のみの観劇で我慢していたので(家の建築計画の為)
              今年は舞台鑑賞も解禁である。

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           国立劇場を半蔵門駅から歩いて見た裏側の景観(校倉造りが素晴らしい!)

  隣にある最高裁判所の威風堂々としたコンクリート製の近代建築と不思議なハーモニーを奏でている。
  (享楽の場とお裁きの場とのコントラストも大きいのであるが・・・)

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                    表の入り口はお正月の装飾で賑わい立っている。
             和服姿の観客も多く、情緒・彩が増す雰囲気も実にいいものである。


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       かくいう自分はロング・ブーツ購入がきっかけで、スポーティなスタイルに挑戦してみた。
       ピンボケだが、大凧をバックにチョット、”いなせ”でしょ?
       勿論、自作の古布リメイク・衣袷-きぬあわせ- 作品着用です。

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     くれない工房さんに是非にと頼んで買い求めて来て貰った「焼き鯖寿司」を幕間に賞味・満足なり!
     油の乗った鯖が酢飯と一緒に口に入らないくらい、厚い!
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お芝居の前の時間を利用して、護国寺へ寄って「群林堂」の豆大福を買った。
いつもの行列が無いので、不安に・・・でも大丈夫、ちゃんと買えた。
くれない工房さんも丁度食べたいと話していたところだそうで、まさに”以心伝心”。

           ずっしりと重い、豆大福の包みをぶら下げて来た甲斐あって、大喜びの友。

           勿論お寿司の後に一つかぶりつく、美味しい! 口いっぱいに広がるえんどう豆の塩味と
           甘過ぎない柔らか餡と餅の絶妙なハーモニー あぁ、幸せ!


ところで、肝心のお芝居は?
「四天王御江戸鏑」 してんのう おえどの かぶらや という演目
尾上菊五郎ゆかりの"土蜘蛛”のスペクタクル 
宝物を巡って息もつかせぬ展開 見所溢れる遠し狂言が196年ぶりに復活。

お正月らしく宙吊りを菊五郎・菊之助それぞれが舞い、特に菊之助の飛翔する姿は
えもいわれぬ美しさであった!

近年の歌舞伎では現代の風潮も取り入れて面白おかしく演出するのだが
今回は「AKB48」や報道カメラマンの 渡部陽一さん  が飛び入り(勿論俳優さんの演技)したり・・・

やんやの拍手喝采で沸き立ったのは言うまでもない。
そして、新春恒例の俳優さんによる舞台からの縁起手拭の振る舞い撒きもタップリと。
我々のいる3階席までは残念ながら届かなかったのだが・・・

ここで一つまた素敵な発見。
土蜘蛛が撒き散らす蜘蛛の糸が俳優さんの足に絡まってしまった時
ススーと黒子が寄り添って取り除いているが、取り切れない
俳優は見得を切って動きを止めると、黒子も小さく身を屈めて静止する。
再び俳優が動き出すと手際よく巻き取って姿を消した。

この”間”が良いのです、歌舞伎は”間”の美学でもあると思う。

素敵な一場面を見て、しかも友も同じ様に感じたそうで
嬉しい観劇後の話題となった。

帰り道に乃木坂のギャラリー”間”(これも間です)イイネ! に寄って
建築家展を見て、ミッドタウンとの間にあった居酒屋で一杯酌み交わして
名残は突きねど、再会を約束しての別れとなった。

1週間続けて開催した作品展の後で採った休みの一日は
新たな1年のスタートに相応しい美-ishiki 充足の極みであった。 感謝



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                  誠に遅ればせながら、新春歌舞伎のチラシをご案内します。
                  お正月らしく、華やかな演目でした。