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【発声の問題】上手く歌えない原因は脳にある?!脳が原因で起こる発声の問題5選


歌が思った通りに歌えない!

上手く歌えない!


こんな経験、ボーカリストなら誰でも大なり小なりしていることでしょう。


そんなときは、上手くいっていない原因を明確にし、その原因に見合ったトレーニングをする必要があります。

お医者さんでいえば、病気や痛みの原因がなんであるかを明らかにし、それに効く薬を処方する様な感じですね。


みなさんは、自分の歌が上手くいかない原因を考えたことがありますか?

今日は、私たちの「」が原因で起こる発声の問題を、5つ紹介します。



①音の記憶に問題がある場合



例えば歌を歌う際、メロディーを間違って認識しているパターンは結構あります。

曲を覚えたての時などはそういったことが起きやすいでしょうし、聴きなれたつもりの曲でもよくよくちゃんと聴いてみたら間違っていた、ということもあるかもしれません。

そもそも音程を間違えて覚えている場合は、当然間違った歌になってしまいます。


これについては、とにかく思い込みや先入観を捨てしっかりとその曲の音程を把握しましょう。カラオケならばガイドメロディーや、音程バーも参考になるでしょう。




②音色の記憶に問題がある場合


そして、音色を間違えて覚えているパターンもあります。硬い声、柔らかい声、太い声、細い声、掠れ声、芯のある声等、声の出し方にもいろいろあります。

そしてしゃくり、ビブラート、エッジボイスなど、歌唱テクニックも様々です。プロの音源を聴いたり、ボイストレーナーがお手本で発声をしたときに、それらを正しく聴き取れていない場合は自分がそれを再現するのも難しいでしょう。




③身体的な記憶に問題がある場合


私たちは普段声を出す際、

「このくらいの音程を出すときは喉の筋肉をこのくらいの力加減で・・・」

といったことを感覚的に、無意識に(場合によっては意識的に)記憶しています。

この記憶力が良くないと、例えばドの音を出すつもりが、ソの音になってしまったり、本来出そうとした声より音が強くor弱くなってしまったなど、問題が起こりやすくなります。


ちなみに、よくお酒を飲んでいる人で喋り声がいつもより大きくなる人がいますが、それも同じような現象と言えます。脳の機能が低下し、声の強さの調節が普段よりも下手になっている状態です。




④同時動作能力


歌を歌う際は同時に色々なことを考えなければなりません。

歌の強弱、ブレスのタイミング、音程、歌詞、などなど・・・

人によっては、楽器を弾きながら歌うことや、ダンスしながら歌うこともあるでしょう。

これらの同時に行う動作が、脳のキャパシティを超えてくると、Aの動作を意識しすぎてBの動作のパフォーマンスが下がってしまう、といった問題が起こりやすくなります。

対策としては、とにかくひたすら反復練習をして、それぞれの動作を無意識でもできるレベルに落とし込んでいくことなどが大切になってきます。




⑤精神的要因


スポーツの世界では「イップス」などといって、精神的原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、思い通りのプレーが出来なくなることを指す言葉があります。

歌も喉の筋肉などを使った運動ですから、精神状態がパフォーマンスに与える影響を侮ってはいけません。


緊張していたりすると当然パフォーマンスは下がりやすくなりますし、普段から精神的にもリラックスした状態を意識することが大切です。




また、重めの話で言うと過度のストレスや心のトラウマなどにより、失声症など声の疾患になることもあります。心の傷は一度作ると治すのがなかなか難しいと言われています。最悪一生ものになってしまう場合もありますので、あまりストレスを抱え込みすぎない様にしましょう。






いかがでしたでしょうか?


歌が上手くいかない原因は他にもいくつか考えられますが、今日はその中でも「」が原因で起こるものを紹介しました!それ以外については、またの機会に紹介したいと思います。


自分に当てはまるものはありましたか?



上手くいっていない原因を把握できていないと、原因と直接関係のない練習をしてしまうことも起こり得ます。



もし自分の問題点や原因がわからない方は、信頼できるボイストレーナーの元で適切にトレーニングしてもらうと良いでしょう。

是非日々のレッスンに役立ててみてくださいね!