ジャマイカで湯たんぽを売って豪邸を建てた竹若という友人がいます。

竹若は学年で言うと1つ下ですが、元はというと、俺の母親と竹若の母親がいずれも独身の時代に地元のビリヤード教室の生徒同士で、その子である俺と竹若が同じ小学校に通うので、必然的に付き合いを深めていった仲でした。


中学まで同じ学校に通ったあと、俺は平凡極まりない高校へ進みましたが、竹若のアホガキは何を思ったか、ハワイで餃子職人になると宣言して、地元の陸上競技場のそばの餃子の王将で働き始めました。

高校進学後は学校の中で新たな友人関係を構築していった俺は、自ら竹若に連絡を取ることもなく、母親から竹若の近況を聞かされることも次第になくなりました。

それから10年あまりが過ぎた一昨年の正月、実家で愛犬パラヤン(2代目)をしごきまわしているところに突然竹若から電話があり、駅前のスナック『ボナンザ』に呼び出されました。

久しぶりに会った竹若は、途轍もない毛量に壮絶なツイストパーマをかけており、爆発的なその頭部から、異国情緒たっぷりの違法な何かの芳香を放っていました。

(続く)