訴えている症状の種類によってはその場でパッと変化しないこともありますが、姿勢や動作などが施術によって変化していることを示して、体は良い方に変化してきていると自信を持って上手く伝えていくと良いでしょう
翌日、翌々日に効いてくるのもよくあることです
では各操作を学んでいきましょう
・寝違い
斜角筋と僧帽筋による寝違いがあります。
それぞれ筋肉のモーターポイントがC2横突起とC6棘突起側縁にあるので、そこを圧定しながら首を運動させます。
テキストには無いですが、消化器の疲れから寝違えを起こすことも多いので、まず内臓調整もしてあげると良いでしょう
そうするとある程度首の可動が楽になるので、その後首を操作すると負担なく調整ができます
均整法では民間療法として伝わってきたものがいくつかまとめられています。
延髄あたりの毛を抜くと止まるなど、ものによってはまじないじみた印象も受けますが、痛刺激で交感神経レベルを上げて血管を収縮させて止めるといったメカニズムになっているようです
また、足を叩いて止めるというものは、荷重のバランスを変えて自律神経をコントロールしているようです。
こうした調整法の背後にある理論を探るのも楽しいかもしれないですね
・上顎、上歯の痛み
胸椎4、5間の3側を押し込んで、捻転をかけるように上体を捻ります。
これは骨盤と顎周辺の相関を利用しているようです
顎周りが締まってくるので、顔の引き締めとしても使えるようですよ
・気管支喘息
どちらも胸椎5、6番を操作します。
これは観歪法的に自律神経をコントロールしているわけですね
気管支は交感神経で緩んで広がり、副交感神経で締まって狭くなります。
気管支は狭まると咳が出ます。夜や寝起きなど、リラックスしているときに咳がよく出るのはこのせいですね
痰を出す場合は交感神経を抑制し、喘息であれば交感神経を鼓舞して広げてあげるイメージでやりましょう
今まで何度か講義で見かけたと思います
次の狭心症発作の救急法も観歪法的な操作ですね。
・狭心症発作
狭心症発作はここでは二つに分けられ、
・強直性痙攣発作を伴うもの
迷走神経性のもので瞳孔が収縮している
これは胸椎2番と4番を交互に、胸椎6番と7番を交互に高速で突くという操作ですが、これは交感神経を鼓舞しています。
・拡張性痙攣発作を伴うもの
これは胸部全体が締め付けられるような痛みがあり瞳孔が開いているものです。
これは頚椎3番と7番を擦過刺激し、胸椎1、2番の緊張をとる操作をします。
自律神経的には副交感神経を鼓舞して、交感神経を抑制しています。
各調整法を見ると、均整法がいかに手技で自律神経をコントロールしようとしているかがわかりますね
解剖学や観歪法で学んだ自律神経の知識も、実際に施術と取り入れていくと理解も深まると思います。どんどん活かしていきましょう
30Aクラス助講師 稗島昇平
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