ある日突然、配偶者の不倫が発覚。
そのうえ、離婚を切り出される。
…何から手をつければいいのか分からない。

 

こうした状況では、子どもの有無、住宅ローンの有無、相手の職業や収入によって、どう動けばいいかは変わります。何をすべきかは、一件ごとに違います。ただし、多くのケースに共通する一般的な流れは、次のように6つにまとめることができます。

 

 

 

 

①感情のまま返事をしない

 

離婚を切り出された直後は、動揺した状態にあります。この状態で条件に同意すると、後から取り返しがつかなくなることがあります。相手から「今すぐ答えてほしい」と迫られても、その場での即答は避けます。「少し考える時間がほしい」と伝えるだけで十分です。

 

 

②事実関係を書き出す

 

不倫がいつ発覚したか、相手からいつ離婚を切り出されたかを記録します。日付や状況を書き残しておくと、後の話し合いで記憶があいまいになるのを防げます。この記録は、慰謝料請求を検討する場合にも役立ちます。

 

 

 

③経済状況を把握する

 

家計の収支、預貯金、住宅ローンの残高、保険の契約内容を確認します。相手がすでに準備を進めている場合、経済状況の把握が遅れるほど不利になります。給与明細や通帳のコピーなど、確認できる範囲の資料は手元に残しておきます。

 

 

 

④証拠になり得るものを保全する

 

不倫の証拠は、後の交渉や請求の場面で意味を持ちます。ただし、違法な方法で集めた証拠は使えないことがあります。何が証拠として有効か、何を集めるべきかは、専門家に確認しながら進めます。

 

 

 

⑤話し合いを一人で抱え込まない

 

離婚を切り出された側は、相手のペースで話し合いが進みやすい状況にあります。取り決めるべき内容は、財産分与、養育費、年金分割など多岐にわたります。一人で判断せず、専門家に相談しながら進めます。

 

 

 

⑥まずはなにをすべきか、はじめの一歩を知る

 

ここまでの内容は一般的な流れであり、実際に何をすべきかは状況によって変わります。あなただけの、個別のやるべきことリストが欲しい場合、当事務所も力になれます。相談は無料です。相談だけで終えることもできます。

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「自分は離婚できるのか」

 

離婚を考えている方から、よく聞く質問です。協議離婚であれば、夫婦双方が合意することで成立します。離婚理由があるかどうかは問いません。

 

しかし、有責配偶者の場合、裁判では離婚が認められない可能性があります。そのため、離婚したい側には「できるだけ早く離婚を成立させたい」という事情があります。

 

 

一方で、離婚を迫られた側には、選択肢があります。

 

納得できる条件であれば協議によって進めることもできます。条件次第では、裁判で判断される内容を超える解決金や取り決めで合意するケースもあります。

 

反対に、条件に納得できなければ、すぐに離婚に応じる必要はありません。話し合いで解決しない場合は、裁判で判断を求めるという選択肢もあります。

 

 

離婚を迫られている状況では、不安や怒りから「自分は不利なのではないか」と感じることがあります。

 

しかし、離婚は相手の希望だけで決まるものではありません。大切なのは、感情だけで判断せず、自分のこれからの生活を守るために必要な条件を整理することです。

 

あなたが不利にならないために。
 不倫離婚の行政書士 木下

不倫離婚の行政書士 木下です。最新の司法統計(令和6年)では、離婚調停の申立て動機のうち「異性関係」は、男性で11.8%(3位)、女性で13.3%(5位)でした。

 

長期の推移でみると、異性関係を理由に挙げる割合はむしろ減少傾向にあり、増えているのは精神的虐待や性的不満です。

 

数字が減っているからといって、不貞そのものが減っているとは限りません。体裁を気にして「性格が合わない」という理由に置き換えられるケースが多く、不貞の実態は表に出にくくなっているのが実情です。

 

「性格が合わない」で処理されるか、「異性関係」という有責性を主張できるかで、話し合いの展開は変わります。

 

有責性を主張できれば、慰謝料請求の根拠になります。経緯や証拠が残っていなければ、この主張自体ができません。埋もれさせないための記録が、そのまま有利・不利の分かれ目になります。

 

あなたが不利にならないために。
不倫離婚の行政書士 木下

現在のあなたの位置と、出口までの道筋が分かるだけで、少し気持ちは楽になります。

 

調停では、口頭で語られた情報よりも、整理された資料の方が先に基準として扱われる傾向があります。その結果として、どちらの情報が先に形を持っているかで、場の重さが変わります。

 

 

 

書類が基準をつくる構造 ​

 

調停は意見の勝負ではありません。情報の配置で進み方が変わる場です。最初に提示された整理情報が、そのまま基準として残りやすい構造になっています。口頭の説明は流れていきますが、書類は視覚情報として残ります。この差が、判断の出発点を固定します。

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つまり重要なのは「何を主張したか」ではなく、「どの形で最初に提示されたか」です。整理された情報は、それ自体が議論の枠組みになります。調停の途中で意見が食い違っても、すでに置かれた資料が基準として参照され続けます。ここで事実の見え方が決まります。

 

弁護士が入る意味 ​

 

弁護士が関与する場合、この構造はさらに明確になります。個別の主張を増やすことではなく、情報の配置そのものが設計対象になります。どの事実を先に出すか。どの順序で並べるか。どこを中心に置くか。その設計によって、同じ内容でも受け取られ方が変わります。 ​

 

調停では、主張そのものよりも、整理された形で提示された情報が基準になります。そのため弁護士の役割は、代理で話すこと以上に、判断の起点となる情報構造を組み立てることにあります。その結果として、場の判断は「内容」ではなく「配置」に影響されるようになります。

 

調停準備としての書類設計 ​

 

事前に書類を作る理由は3つあります。

 

・1つ目は思考整理です。時系列、金銭、関係の経緯を分けることで、主張の混線を外します。
・2つ目は緊張対策です。調停の場では感情と時間の圧が同時にかかるため、口頭だけでは構造が崩れます。書類はその崩れを防ぐ外部の固定点になります。
・3つ目は基準形成です。調停委員は限られた時間で全体を把握します。そのとき整理された書類は「先に置かれた現実」として扱われます。 ​

行政書士は裁判所への提出書類そのものを作成することはできませんが、事前整理、財産目録の作成支援、宣誓認証の手配などを通じて、調停準備の実務を支援します。

 

自分で進める場合の整理 ​

自分で進める場合、最低限必要なのは「判断できる形への圧縮」です。

 

・申立て内容と直結する主張整理
・時系列の固定 ・財産目録の作成
・月次収支の可視化
・年金情報の整理
・必要に応じた陳述書の作成 ​

 

重要なのは量ではありません。構造です。短時間で読んだときに、争点と全体像が一度で見える状態を作ることです。書類が厚いことは意味を持ちません。判断ができることが意味を持ちます。

 

まとめ ​

 

調停は言葉の場ではなく、構造の場です。そして構造は、最初に置かれた書類によってほぼ決まります。準備とは、説明を整えることではありません。判断される形を先に外部化しておくことです。その差が、そのまま結論の出方に影響します。