mellow

昨夜のロードショー

いやぁ〜〝メロウ〟だったぁ〜。今回も今泉力哉監督のラブワールド全開！なにひとつ劇的な出来事は起こらないけれど、日々の中にあるあたたかくてやわらかくてちょっと可笑しみのある瞬間が巧妙に切り取られている。すぐとなりに『サッドティー』や『愛がなんだ』や『アイネクライネナハトムジーク』(どれも今泉力哉監督作)の世界が動いていても、なんら不思議じゃないもんねぇ。

そうそう、私、今泉力哉監督が描く、日常会話のふとした勘違いがめっちゃ好きで。本作にもぷぷっと笑える箇所がいくつかあったよ。

あと、「閉店が決まったお店に行くことは、お店のためじゃなく自己満足」という旨のセリフも、商売人の父を持つ私には染みたなぁ。本当に応援の気持ちがあるのなら、店主が畳む決断をくだす前に、お店に来てほしい。映画館もそう。アイドルもそう。死にかけの入院患者だってそう。最期が見えてから駆け込むお見舞いに、一体なんの意味があると言うの。

…と、こう見えてドライな私は思っていたのだけれど、いろんな立場を投げ打って玉砕覚悟で告白する登場人物たちを見ていると、誰かを自己満足させてあげるのもありかなって思った。そもそも人の気持ちなんて、勝手なものだし。想いに応えられないのなら、優しくにこやかに「ありがとう。でも、ごめんね。」と伝えればいいだけのこと。

あれ？映画の感想のはずが、自分の話ししてるー！ってなるところが、やっぱり今泉映画♡来週は『his』観に行くしぃ『街の上で』も楽しみぃっ！