弊社は35才から
福利厚生…なのか?義務…なのか?で
人間ドックを受けられる(受けさせられる)。

昨年はその初年度にあたり
生まれて初めてのバリウム体験をした。

バリウムとは、言うまでもないが
胃をはじめとした諸々の臓器を
X線で透視(?)するために飲む
セメント調(イメージです)の炭酸飲料(飲料?)で
(ぜんぜん説明できてないやん)

味はミルキー
形状はドロッと重めのテクスチャである。

昔は相当マズかったらしいが
私の初バリウムの食レポとしては
「思ったよりおいしいやん」で
飲みきること自体は
さほどツラさを感じなかった。


…が。


そのあとに迫りくるX線検査が
そんじょそこらの遊園地よりアトラクションで、

バリウムでパンパンになったおなかを抱えたまま
ベッド状の装置に全身を拘束され、
全面がレントゲンのような部屋に
閉じ込められたかと思えば

右に左にぐるんぐるん

前に後にぐるんぐるん

縦にも横にもぐるんぐるん

天も地も重力も人権もまるでない
無慈悲な動きを強いられるのである。

「台が動きますよ〜いろんな角度から撮りますからね〜」

の事前説明ではまるで説明がついていない。

自分がニンゲンではなく
芋か何かになったかのような
そんな感覚の数分間。

しかもここで
私たちに課せられる最大のミッションは

『なにがあってもゲップをしてはなりません』

ジェットコースターさながらの
スリルを味わいながら
笑うことも叫ぶことも許されず
ゲップが出た日にゃ検査中断だなんて…!

されるがまま
ぐるんぐるんまわされている自分の姿が
どう考えても滑稽で、
いったん想像し始めたが最後
おかしくて仕方なくなった私は、

終わる頃には笑いとゲップを堪えるあまり
滝のような汗をかいていた。

ほかの受信者も皆
これほどのアトラクションを
体験しておきながら
なに食わぬ顔で待合室に
出てきていたというのか…!

また、バリウムの難題はここからで
検査が終わったら速攻
おなかの中のバリウムを排出するため
下剤を飲む。

この下剤がまたハードで
その後1日を棒に振った、なんて話も
少なくない。

そのため
人間ドック2年目の今年は
内視鏡、いわゆる胃カメラを選択した。

バリウムは昨年初体験したしね☆
人生何事も経験!今年は
胃カメラ初体験しーちゃおっ☆
と、興味本位以外の何物でもない考えで。



…これが大きな間違いだった。




訪れた病院では
内視鏡をおこなうにあたり
鎮静剤(眠くなる点滴)の有無を選べる。

私は自分の食道や胃や十二指腸 見たさに
眠り薬は『なし』に丸をしていたのだが

「胃カメラが初めての方は…眠っておいた方が無難かと…」

という看護師さんの強いすすめにより
結果、鎮静剤を使用することになった。

処置室に入り横になり
口に筒のようなマウスピースを咥え
眠くなる点滴を注入、

するやいなや

次の瞬間には
「木村さん!木村さん!終わりましたよ」
と本名を呼ばれ叩き起され

気づけば
30分ほどタイムスリップ。

しかし、
つい先程はなかったはずの
強烈なノドの痛み。

及び腕まわりの鈍痛。

ふと見た自分の手術着は
汗と涎でぐっしょり濡れており、
腕には無数(左4、右1)の注射痕があった。

​ひじ裏では飽き足らず

最終手の甲にぶっ刺されてた



そもそも30分前とはちがう箇所に
点滴がぶっ刺さっている現状を
飲み込めずポカンとしていると

「木村さん、かなり暴れていらっしゃって、
何度もご自身で点滴を引き抜き
ノドの胃カメラも取り去ろうとなさるので、
数回点滴の箇所を替え
看護師数名で拘束させていただきました」

と看護師さんから衝撃の証言。
(韻踏んでるイェア)

記憶はほんっっっとにまるでなかったのに
無意識下でそんなに暴れ狂うなんて
私はよっぽど苦しかったのだろう。

寝ながら針も管も引っこ抜き
叫んでいる自分、怖すぎへんか。

しかもこのノドの痛みというのが
かなり尾を引きそうななかなかの痛さで
看護師さんに訴えると

「大変暴れていらっしゃったので
組織は多少なりとも傷ついた可能性があります。これは日にち薬ですね…」。


…幸いにも所見は見当たらなかった
とのことだったが
それが割に合わないと感じてしまうほど
処置後のコンディションが最悪だった。

​術後によろめきながら降りた病院の階段



まとめよう。

あなたが30代で
胃腸に既往歴がないのであれば
私は絶対にX線(バリウム飲む方)をすすめる。

X線は内視鏡とちがって
細かいところまで見られないし、

X線で何かが見られた時には
どのみち内視鏡に進まなければならず
二度手間になることは否めないし、

X線の放射線は
無害とされてるとはいえ
すすんで受けたいものではないけれど、

両方経験した上で
私は来年再びX線に舞い戻るかな。

その際は
滑稽なぐるんぐるんと
そのあとに待つ腹痛を覚悟して…