高校駅伝で留学生を最短期間しか走らせないことが決まったそうだ。以前から留学生問題は起きていた。エントリーは2人までで出場は1人だけとか、最長区間は走ってはいけないとか。度々制限を設けていた。大学駅伝でも留学生には制限を設けているみたいである。

 私が小学生の頃は、駅伝と言えば九州一周駅伝だった。九州山口が参加して、九州を10日間で一周する駅伝だった。福岡と宮崎が強かった。宮崎には旭化成があり、多くの実業団ランナーを育てていた。高校駅伝はNHKの全国放送が始まる前は、九州の高校が優勝や上位を独占していた。ところが全国放送が始まると、兵庫勢がまず強くなった。関東勢も強くなり、九州勢の優勝は難しくなった。それでも時々は九州勢も優勝を果たしていた。そのうちに仙台育英高校や青森山田高校などが急に強くなった。留学生の登場である。アフリカの留学生がとてつもなく速かった。1分どころか2分でも逆転するようになった。昨年の高校女子駅伝ではアンカーでの劇的な逆転優勝が印象的であった。高校生離れしたスピードであった。

 私立の高校が色々な形で学校名を有名にしようという努力は認められていいものである。野球の強豪校として名を馳せた高校もあれば、東大合格者を多数出すことによって、有名になった高校もある。バレーボールやバスケットボール、人気になったスポーツには必ず私学の強豪校が多くなる。経営戦略として否定されるものでもないであろう。駅伝もその一つになったということである。喜ばしいことであって、嘆くことではない。留学生に対して様々な制限を設けることは、やはり「差別」であろう。「区別」というであろうが、スポーツの世界で何かを口実に制限を課すというのは、大体において「差別」である。高体連は批判されなければならない。マスコミもこのような明らかな「差別」に対しては声をあげるべきであろう。最近のマスコミが情けないのは、誰かが批判して初めて左右を見ながら声をあげ始める。どうやら大丈夫となったら一斉に叩き始める。情けない姿である。心ある国民は見ている。そしてマスコミに対して不信感を募らせるのである。「マスゴミ」と呼ばれる所以である。

 大相撲の方は休場者が続出である。1横綱2大関1関脇1小結が休場している。その他先場所優勝力士も休場しているし、元大関も休場している。全勝していた人気力士の宇良も敗れて、優勝争いは平幕がリードしている。大の里を破った高安は翌日から休場である。元大関では朝の山に次いで好成績を上げていたのだが、2人とも休場で来場所は番付をだいぶ落とすことになる。大関復帰は難しくなるかな。相撲協会は本当に無策である。自分の所が潤えばよいとしているのか。ここにも外国人力士の問題がある。大相撲をスポーツとしてとらえるか、カルチャーとしてとらえるかで、様子が変わるであろう。格闘技の側面が強いので、健康管理には十分注意しなければならない。大関霧島が休場で大関陥落が決まった。先場所5勝10敗だったかな。相撲を取り続けた。首はやはり危険だ。早く休場すべきだった。大関陥落直後の場所に10勝上げれば大関復帰がかなうが、それをうまく利用するしかないと思う。公傷制度が復活しないのであれば、今の制度をうまく利用するしかない。来場所は何人の元大関になるのであろうか。貴景勝も来場所までだろう。力士は消耗品ではない。生身の人間である。大事にしてほしいものである。誰に言えばいいのかわからないのが辛い。