私の妄想でしかないのだけれども、東日本は平和な時代が続いた。しかし西日本は争いごとが多かった。「必要は発明の母」とも言う。武器の製作が進んだものと思われる。いわゆる「大和政権の東征」は似たようなものがあったのであろう。「喧嘩は先手必勝」という。戦争も仕掛けた方が大体勝つことになる。残虐な行為をする方が最初は勝つらしい。勝っている時は大体において称賛されるらしい。勝利者となると残虐な行為も卑劣な行為も正当化されてしまう。普通に考えれば原爆の投下などは正当化できないものだと思うが、アメリカ国民は今でも正当化している。要するに勝っているからである。ソ連のスターリンも中華人民共和国の毛沢東も多くの人々を殺している。その多くは自国民である。しかしその行為は隠蔽され正当化されている。「勝てば官軍負ければ賊軍」である。賊軍の歴史は残らない。私が学校で習った歴史では、「縄文時代は未開なもので、弥生時代になって稲作が普及して文明が発達した」と。大和朝廷によって日本が統一されたと。確かにその側面もあったであろう。がしかし異なった側面があったはずである。明らかに大和地方に中央政権が樹立したことは確かであろう。しかし完全に東日本を支配下に置いたのはかなり後世の事であろう。縄文時代の海の民は現在の伊豆から紀伊半島まで南下した後があるそうである。交易が目的だったようである。ある一説では鹿児島の「薩摩隼人」の祖先は、関東の鹿島付近から南下した一族ではないかと想像しているようである。「ヒューマニエンス」という番組を見ていると、妄想を搔き立てられる。南九州から四国の土佐、紀伊半島から伊豆、そして房総半島は類似のものが発見されていて、南から北上した人々が居たとされていたが、逆に東北や北関東から南下したというのは面白い。今では陸路の方が安全と思われているが、数百年前までは陸路より海路の方が安全で、多くの物を運ぶことが出来たことは、忘れ去られされようとしている。重い物も海や川を利用すれば運べるのである。それも大量に。過酷な労働を強いたというので、あまり資料にも口伝えにも残らなかったのであろうか。

 さて約3000年前に大和を中心とした連合政権が樹立されたのであろう。その後も争いは続いたのであろう。約2000年前に大体のところが固まってきたのかな。古墳時代の研究が今進んでいるそうである。しかしどうもイデオロギーの臭いが強くなってくる感じである。右翼臭、左翼臭が時代が新しくなるとどんどん強くなってくる感じである。仕方がないことなのか。以前はDNAの解析によって、日本人は周辺の民族とはかなり異なっているとされた。一部ではユダヤ民族との類似性を強調する者もあった。しかし近年では大陸や半島に住んでいる人々との類似を強調するものが増えているようである。縄文人の名残は希薄になっている。

 ようやく皇室の存続について議論されるようになってきた。戦後は一貫して皇室は将来的には無くなるものと言う風潮が強かったように思う。GHQの残した「皇室典範」では100年は続かないように設定されてある。私自身も将来的には皇室は廃止されるというよりは、自然消滅することになるようだなと思っていた。大体一般的には三代続かないようになっている。永続性のあるものは農業における地主の一族である。しかし男系で続くというのはなかなかないことである。徳川時代でも8代将軍は紀州徳川家から迎えている。徳川宗家では男系では絶えてしまったのである。男系男子による相続はなかなか難しいのである。大奥を作って、養子制度を作ってもなかなか難しいのである。現在の「皇室典範」を改正しないとするならば、日本国民は「皇室の消滅」を認めたということになるであろう。今上天皇はその国民の風潮を肌で感じられたのであろう。自分の代での皇室の消滅を意識されたのであろう。皇室の役割はもう終わったのだと思われたのではなかろうか。

 ある時「ヒューマニエンス」を見ていたら、絶滅人類というの知った。学校で習った時はサルの祖先とヒトの祖先が分離したのは約200万年前だったかな。数十万年前だったかもしれない。それが今では約700万年前になってしまった。「人類の定義」が難しいのだろう。考古学の大発見にしたいという思惑も働くのであろう。ともかく絶滅人類が20種以上いるそうである。現在の人類の祖先は「ホモ・サピエンス」だけということである。約20万年前にアフリカで誕生したという訳で、現存する人類はすべて「ホモ・サピエンス」の子孫だそうである。何か別の思惑があるのではないかと勘繰りたいところもあるが、DNA研究の結果であるので、他の研究者も確認できるので、噓は突けないのではないかな。解釈は違っても、ものそのものは変えられないので、我々は信用するしかない。どういう訳かホモ・サピエンスも絶滅の危機にさらされたようで、南アフリカに追い込まれたらしい。その番組では海の物を食べて生き残れたとされていた。そして約5~7万年前にアフリカを出るホモ・サピエンスが登場したらしい。いわゆる「グレートジャーニー」である。(つづく)