昨日尊富士と琴の若戦は尊富士の11連勝阻止と平幕優勝を許さないということだろうと思った。尊富士が勝ったら星三つの差になるのでほぼ大関陣の優勝は無くなる。琴の若が対大関戦で全勝することは難しいだろうし、尊富士に4連敗の取組を組むのも難しい。圧倒的に平幕優勝の可能性が高くなる。幕尻を大関にぶつけたのは、やはり連勝阻止のためだと思った。ところが尊富士が勝ってしまった。結びでは大の里が貴景勝を破ってしまった。これは予想されたことだ。首を痛める前の貴景勝だったらいざ知らず、今の貴景勝は大関の地位を守るのに精一杯である。10勝挙げることは難しいだろうから大関を陥落したら復帰は難しいだろう。元大関は沢山いるが、この所大関復帰を果たした元大関はいない。照ノ富士だけである。現在の幕内力士でも4人の元大関がいる。貴景勝も大関昇進後直ぐに陥落したが、陥落直後に10勝以上すると大関復帰するという特例制度で大関復帰を果たしている。照ノ富士は大関再昇進というのかな。いずれにしても公傷制度も廃止されているので、大怪我をすると直ぐに大関どころか関取の地位さえ危うくなる。高安が今場所8勝3敗となっているが、朝の山を除けば大関再昇進に対してあまり前向きとも感じられない。横綱になれないならば大関の地位を守り続けるのは難しいことになっているようだ。年寄株の問題もある。どうも横綱大関に優先権があるようには思えない。悪平等主義というか、妙な民主主義が蔓延っているようだ。一門にも年寄株を左右する権利があって、年寄株は一門内で動くようだったが、どうも最近は一門が変わったのかというようになってしまった。部屋の独立に際しても、一門内の円満独立という訳にもいかないことがあったようだ。初代若乃花は二所ノ関部屋だったと思うが、花籠親方とともに花籠部屋を作った。そして引退後は二子山部屋を作った。横綱大関を輩出して、元横綱栃錦の春日野親方の後で理事長就任も果たした。二所ノ関部屋出身の大鵬は一代年寄で大鵬部屋を作ったので、二所ノ関を継いだのは誰だったかわからないような状態であった。金剛だったかな。出羽の海や時津風と違って、一門の総帥は一門の部屋の親方であればいいようになってきた。ただし総帥は理事になることが多いのは変わらないようである。年寄株の交換はしないようである。千代の富士が九重部屋を継ぐために、一代年寄を辞退したと言われていたが、真相はわからない。北の富士は知っているであろうが、真相を語ることは無いだろう。

 今朝はショッキングなニュースが飛び込んできた。大谷翔平選手の通訳水原一平氏をドジャースが解雇したそうである。一緒に渡韓して昨日は開幕を迎えたばかりというのに。正直な感想はそんな馬鹿なである。

 プロとアマの壁が薄くなった話をしようかなと思っていたのに、とんでもない話になったな。プロの間でも格差を歴然とつけるアメリカの事である。水原氏の事が邪魔になったのかななどとも考えたが、しばらく様子を見るしかないかな。まあ留守を狙ったことは間違いないな。代理人と水原氏が揉めていたのかななども思うが、憶測でしかない。憶測でもの言うのはやめておこう。

 将棋の場合はアマチュアの高段者でないと奨励会入会は難しいらしい。その昔はアマチュアの段位とプロの段位には違いがなかったらしい。しかし段位の免状料が収入の主なものになると、段位を許さないわけにいかない。そこで免許状と允許状の二種類にしたようである。免許状はプロの段位に使われて、允許状はアマの段位に対して用いられるようになったようだ。現在の免状は日本将棋連盟会長の羽生善治と名人竜王の藤井聡太の直筆署名があるので、人気爆発だそうである。私も最初の免状取得は加藤一二三名人誕生の時で、会長大山康晴と名人加藤一二三の直筆署名がある。高価なものであるが、欲しかったので仕方がない。五段の免状まで持っているので、次は六段の免状になるので今の私には手が届かない。奨励会三段の実力は、フリークラスの棋士では太刀打ちできないそうである。奨励会在籍中はアマの大会には出場できない。退会すると出場できる。昭和の時代では考えられなかったが、現在ではアマの大会では上位者には元奨励会三段が顔をそろえている。一つは「棋士編入試験」の誕生のせいであろう。奨励会退会後は駒を見るのも嫌という人が多かったそうだが、今ではアマの大会で好成績を上げて、早く「棋士編入試験」の受験資格を得たいという人が多くなったそうである。「棋士編入試験」にしろ、三段リーグ突破にしろ、厳しいことには変わりはないが、棋士の人数は増える一方である。壁は薄くなっているのかな。相撲もアマの大会で好成績を上げると、前相撲からではなく、幕下付け出しや三段目付け出しがあるので、入門しやすくなった。しかし力士不足で底辺が狭くなったので、アマ横綱が大相撲ですぐ通用するようになった。大の里は幕下付け出しだが、尊富士は下から上がってきた。しかしスピード出世で2年足らずで入幕である。そして大鵬の連勝記録に並んだ。強い奴と稽古した方が強くなるのは今も昔も変わらない。二子山部屋は横綱大関が何人出たかな。藤島部屋もそうである。関取のいない部屋の方が多いのに、付き人が部屋では賄えないので、一門の他の部屋から借りてくるという部屋も出たりした。現在伊勢ケ浜部屋が強くなっている。横綱照ノ富士の存在が大きい。二所ノ関部屋はまだ二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が胸を貸しているのが大きいようだ。30代で引退する元横綱は親方になっても強いのである。引退して怪我が完治して、まわしを締めたら現役力士では敵わない時期もあるらしい。今の大の里は親方に稽古つけてもらっているらしいので、強くなるのは当たり前である。先場所は大関に勝てなかったが、今場所は何人かは食うのではなかろうか。尊富士と大の里という入幕2場所と新入幕力士の優勝争いになってしまった。ゴルフみたいになってしまったな。しかし面白いことは面白いか。