松本人志の性加害報道について「推定無罪」という言葉を思い出した。松本人志は犯罪者でもなく、容疑者でもない。何故ならば警察に逮捕されてもいないし、裁判に訴えられてもいない。逆に「週刊文春」を訴えている原告である。

 本当にマスコミがいい加減だと思うのは、虚偽記述で何度も訴えられていて、有罪にもなっている「週刊文春」の記事をそのまま鵜吞み込みして、松本人志を加害者として、あたかも犯罪者かのように報道していることである。そんな報道に接して、ちょっと知識がある人は、やっぱりおかしいと思うはずである。マスコミの欺瞞性を思い知らされるだけである。松本人志潰しか、吉本興業潰しか知らないが、自分たちの力を再確認したいのかなと思う。自分たちの思う真実があり、それに従って他者を断罪する。それを正義と思っているマスコミ関係者が多数いるということかな。それとも上司や幹部役員などに忖度して、いつの間にか習い性になっているマスコミ関係者が多いということかな。私の友人はマスコミ関係者にも心ある人はいるよと言う。あまり信じられない。

 ネットニュースを見ていたら、社民党が群馬県に代執行停止を申し入れたらしい。「朝鮮人追悼碑の撤去方針」がおかしいという。最高裁まで争って、追悼碑を撤去するということになっているのに、市民団体側が応じず、仕方なく群馬県が税金を使って、代執行しようとしているのに、イチャモンをつけている。裁判の判決で、自分たちが気に入らない判決には応じないのが、よくある社民党のやり方である。自分たちの過ちは一向に反省しないで、自分たちの信じていることだけが「真実」と主張して、否定されれば否定した側をおかしいと決めつける。誰もついてこなくなるはずである。まだ社民党が政党として存在していること自体が稀有だと思うのだが、このような判例無視の政党の存在を許すのが、日本国民の長所なのか短所なのかよくわからない。「週刊文春」の存在を認めているのも日本国民の許容度の大きさなのか、そこに利権が絡んでいるのか。

 ジャニーズ事務所の前に、吉本興業をやり玉に挙げていた頃があった。両者ともに大きくなってマスメディアに影響力を持つようになった。「ジャニーズ事務所」の初代ジャニーズと言っていいのかな、あおい輝彦などがいた4人グループの「ジャニーズ」が初代と思うのだが。歌って踊れて可愛いというのがコンセプトみたいになっていた。その後「フォーリーブス」が登場した。郷ひろみも当初はジャニーズ事務所の所属タレントではなかったか。「たのきんトリオ」と言って「金八先生」でブレークした頃から力を持ち始めたのかな。田原俊彦がレコード大賞最優秀新人賞を獲得した。翌年近藤真彦が受賞する。当時勢いがあったので当然かなと思っていたが、その翌年野村義男まで獲得したのは意外だった。バンドを組んで受賞したのだが、そこまででもなかったようだ。「金八先生」はシリーズ化して次々とジャニーズの未来のスターが出演している。TBSのどらまであった。レコード大賞は昭和40年代ほどではないが、まだまだ50年代では影響力はあった。「歌謡大賞」などが出来て、一人勝ちの状態ではなかったが、レコード大賞の新人賞を取るかどうかは、結構大きな出来事だった。これもTBSであった。「ジャニーズ事務所」とTBSの癒着が噂されていたと思う。「ザ・ベストテン」も人気番組になり、今の視聴者の目から見たらハチャメチャな中継などが売りになっていた。これもTBSであった。

 関西の「吉本興業」が力を持つようになったのは「漫才ブーム」のお陰であるが、当初は「ツービート」を代表とする関東勢の方が有力だった。吉本興業は「やすきよ」が筆頭だったかな。横山やすし、西川きよしがトップを走っていたかな。しかし横山やすしに代表される危険なにおいのする集団であった。世間は芸人に清廉潔白を求めるような風潮とは違っていたので、横山やすしや紳助、さんまなどが大人気になっていった。さんまの東京進出は大きかったと思う。関西弁を全国区にしてしまった。浅草上がりの人気芸人にはビートきよしがいたが、その前にはコント55号の萩本欽一がいた。毎日のようにTVに出ていた。欽ちゃんの番組から再生した、現在の大物歌手は多い。代表的なのは細川たかしや前川清であろうか。TVは視聴率の為ならば何でもするのが当たり前だった。俳優や歌手よりも芸人が使い勝手が良いと、現在では「芸人万歳」の時代になってしまった。昔から「お笑い」は求められていたので、笑いを求めるのは悪くない。独占状態になるのが危険だと思う。「萬葉集」にも笑いを起こす歌が収録されている。日本だけでなく、お笑いを求めるのは人類共通なのだろう。その「お笑い」の独占状態が松本人志によって作られているかのような印象を与えてしまった。私はさんまやたけしの方が好きだが、松本人志の影響力が芸人の世界で大きくなり過ぎた。影響力を取り戻したいマスコミとお金儲けをしたい「週刊文春」とSNSの発信者が意図的かどうかはわからないが結託したのであろう。

 「推定無罪」という言葉は私個人は嫌いである。「推定有罪」もあるではないかと思うのだが、現行は「推定無罪」ということである。マスコミ報道もこの原則に沿うしかないのではと思う。「松本人志報道」はマスコミの「自分の首を自分で締める」という行為にならないようにしてほしい。自民党の「キックバック問題」とは違うからな。捏造誤報で済まないと思うよ。