8月8日に三段リーグの関西分が終了していたが、結果がなかなか出なくてヤキモキした。最近の連盟職員はサラリーマン化していて、土日祝日はお休みなのかと思った。流石に11日は発表されるだろうと将棋連盟のHPを何度も開いた。午前中はやっぱりまだかと思い、午後になるとイライラしてきた。私は日本将棋連盟の運営には、少し首を傾げる者の一人だが、こういう時よからぬ事を思ってしまう。三浦九段処分問題の事後処理について何も発表されていない。谷川会長以下役員が責任を取って辞任されたが、経済的な問題はどうなったのか。三浦九段は竜王戦の挑戦権を獲得していたわけだから、当然対局料はもらうのが筋である。秘密裏に解決しているのか、三浦九段の度量の大きさで解決済みにしてしまったのか、よく分からない。また脱線してしまった。

 夕方ようやく結果が出た。2敗陣が軒並み敗れ2人だけになっていた。1位が伊藤匠三段8勝2敗、2位が古賀悠聖三段7勝2敗である。7勝3敗は6人いるが、序列1位の西山三段が3位である。3人とも新人王戦では有望棋士を負かしている。伊藤三段は増田六段を、古賀三段は佐々木大地五段を、西山三段は青嶋六段をそれぞれ破っている。伊藤三段は藤井棋聖のライバルになるのではないかと言われている。現在三段リーグ5期目であるが、まだ17歳である。古賀三段は6期目で19歳である。元小学生倉敷王将である。昔は中学生名人でもプロ入り後大成した棋士もいる。丸山九段や屋敷九段は典型的である。中村修九段も含めて、後にタイトルを獲得した棋士は中学2年生で中学生名人になっている。しかし最近は中学生名人どころか小学生名人でも、奨励会入会後苦戦している。小学生倉敷王将戦は高学年の部と低学年の部に分かれている。今最も有望視されているのは、その低学年の部優勝者である。一番有名なのは藤井棋聖だが、その他佐々木勇気七段、佐々木大地五段がいる。平成14年が第1回なので、棋士になっている者はまだ多くはないが準優勝者も含めると、いずれも天才棋士と呼ばれた人たちである。三枚堂達也七段、増田康宏六段が準優勝者である。伊藤三段は藤井棋聖が優勝する前年に2年生で準優勝している。つまり同学年である。古賀三段は伊藤三段の前年に準優勝している。奨励会入会の低年齢化が進み、小学6年生でも早いといわれていたが、いつの間にか5年生4年生そして3年生で入会した豊島将之が竜王名人になった。豊島竜王名人で心配なのは防衛戦に弱いということである。獲得まではモチベーションを維持しているが、防衛戦になると勝つことよりいい将棋を指したいが上回るような感じである。

 またもや脱線をしてしまった。西山三段の現在の競争相手が伊藤、古賀の両三段であることだ。しかも最終局は古賀三段である。今から期待よりも不安の方が強い。勝っても負けても3位以内を確保してもらいたい。史上最年少ではなく、史上初の女性棋士誕生だからな。文句なしの1位通過を期待するが、やはり今の段階では不安の方が強い。8月中にあと4局、9月に4局か。今将棋が面白い。