前回藤井七段の対局日程を記すといって、6月13日分までで終わっていた。続きを記そう。

 6月20日、つまり明日だがいよいよ師弟戦の竜王戦3組ランキング戦決勝の対杉本昌隆八段戦がある。4期連続の優勝がかかった重要な一戦である。重要でない対局などないという感じで対局が続く。6組から1組まで連続昇級した棋士はいるが、4期連続ランキング戦優勝はないらしい。5期連続昇級は4人いるそうだ。順位戦は飛び級がないが、竜王戦は飛び級がある。羽生九段は3組から竜王になっている。藤井猛九段は4組から竜王になっている。渡辺明三冠も4組から竜王になり、9連覇している。近くは糸谷八段が3組から竜王になっている。初代竜王の島九段も3組からの竜王獲得だった。むしろ1組からの竜王獲得は少なかった。谷川九段、佐藤康光九段、森内九段など竜王位も名人位も獲得した棋士ばかりであった。豊島竜王名人もその仲間入りをしたわけである。後は広瀬章人八段が1組からの竜王奪取をはたしている。藤井七段は飛び級で竜王奪取をするのか、それとも1組まで上がって竜王位を獲得するのか。出来れば飛び級でと思うのはファンの欲目かな。

 6月23日は王位挑戦者決定戦で対永瀬二冠戦である。挑戦者決定戦で2連敗は永瀬二冠も避けたいところだろうから、熱戦間違い無しかな。史上最年少八段は、A級昇級では無理になったので、タイトル2期獲得での八段昇段はまだ可能性として残っている。棋聖位を渡辺明三冠から奪取して、永瀬二冠を破って王位挑戦者になり、木村王位を9月までに破るという、非常にハードルが高い。現在レーティング4強は藤井七段、渡辺明三冠、永瀬二冠、豊島竜王名人の4人である。今年から来年にかけて、タイトル戦はこの4人で争われることになるだろう。レーティングはそう指し示している。それとも若手棋士の中から、待ったをかけてくるものが現れるのか。

 6月25日は順位戦B級2組の初戦で、対佐々木勇気七段戦が組まれている。B級2組の順位戦は24日にあるのだが、日程変更でこうなったらしい。佐々木勇気七段は藤井七段の30連勝を止めた棋士として、一般的には有名になったが、それ以前に5人目の中学生棋士かと騒がれていた時期があった。仲間内の評価も高く、「3月のライオン」の主人公のイメージは、佐々木勇気ではないかと思ったぐらいである。平成21,2年の頃、16歳17歳で四段昇段を果たした棋士が続出した。永瀬二冠や菅井八段などもそのころであった。阿部光瑠六段と佐々木七段は16歳プロ入りである。この年代のポテンシャルは相当に高そうである。待ったをかけるなら候補の棋士はこの世代かと思っている。

 6月28日は渡辺棋聖とのタイトル戦である。2局目なので勝つと初タイトルが見えてくる。今日は渡辺明三冠は豊島名人との名人戦2局目である。なかなか厳しい日程は藤井七段だけではなく、タイトルを目指すものは全員についてくるものであろう。