第3回AbemaTVトーナメントBリーグ第1戦チーム天彦対チーム稲葉戦を見た。団体戦になってから2勝1敗での決着が多かったが、何とも言えない結果になった。先鋒戦は阿部光瑠六段対佐々木大地五段戦は2連勝で阿部六段の勝ちになった。やはり短時間の早指し戦は振り飛車が有利なのかと思わせるものだった。次の中堅戦は斎藤八段対山崎八段戦も2連勝で斎藤八段の勝ちになった。これでチーム天彦の勝ち越しが決定した。考えてみれば、1敗した後とは言え6連勝という結果をチーム久保は残した。果たしてチーム天彦は6連勝のポイント6を獲得出来るか?最後の大将戦はチームリーダー同士の佐藤天彦九段対稲葉八段戦である。佐藤天彦九段は奨励会時代は関西所属で途中から関東所属に変わったという、佐藤康光九段と同じようなコースをたどっている。大山十五世名人の孫弟子である。奨励会時代のエピソードでは、三段リーグ次点2回で四段昇段の資格を得たが、それを行使せず、引き続き三段リーグを戦ったということか。取りようにとっては周囲の三段陣に迷惑なことである。2年後晴れて四段昇段を果たしたがまだ18歳であった。同じ時期に豊島三段や広瀬三段、糸谷三段などもいたそうだ。三段リーグ在籍8期の勝率は.653である。ほぼ2勝1敗のペースである。つまりほぼ毎期次点ペースの成績をあげたのである。

 話を戻す。深浦九段が解説だったが感嘆していた。佐藤天彦九段と稲葉戦の第2局は、稲葉八段の粘りに会いながらも入玉寸前の稲葉玉を詰みあげた。文字通りの詰みまで指した激闘であった。時間があれば詰みまで読み切って着手するのだろうが、指運という言葉がぴったりであった。局後の6人に対するインタビューは気の毒であった。机上で作れば、チーム天彦の決勝トーナメント進出も、チーム稲葉の予選落ちも決まっていないが、ほぼ決まりである。Bリーグのもう1チームはチーム渡辺である。このフィッシャールールのせいか、どんなことでも起きるな。だからこそ面白いのかな。