藤井七段の順位戦B級2組の対戦相手が決まった。正直B級2組が一番昇級しやすいと思っていた。C級1組や2組は若手の四段,五段、六段そしてどうしてC級にいるんだと思わせる若手七段がいて、更に競争倍率が高い。9勝1敗で頭はねを食らうのもC級に多い。そのC級を3年で通過できたのは良しとしないといけないかもしれない。加藤九段や中原十六世名人の順位戦初参加以来毎年昇級昇段した例は、昭和の遠い昔の話としよう。谷川九段、南九段の5年でA級に昇級も昭和の話である。羽生九段、森内九段もA級に昇級まで7年かかっている。しかし平成では最速である。島九段、羽生九段、佐藤康光九段、藤井九段、渡辺三冠、糸谷九段はA級に昇級する前に竜王位を奪取している。名人と竜王は同格で序列第一は竜王となっているが、やはり古くからの将棋ファンは名人が第一位と思っているのではなかろうか。私が免状を最初に申請したのは、大山康晴会長、加藤一二三名人の時である。加藤一二三名人の署名が欲しいと思った。次に免状を申請したのは二上達也会長、羽生七冠の時である。加藤名人は残念ながら1年で終わった。羽生七冠も半年足らずで終わった。どちらも今では貴重な署名になっているのかな。余談が長すぎた。本題に戻そう。

 藤井七段のB級2組の初戦は佐々木勇気七段である。30連勝を止めた相手である。もっと当たっていてもおかしくない棋士であるが、どういう訳かこれが2戦目である。この初戦を勝てば全勝昇級も望めるかと思うが、果たしてどうだろうか。十分な準備をしてくるだろうから、手痛い目にあうかもしれない。4戦目が谷川九段である。永世名人がB級2組で対局するのは初めての事である。注目の1局である最終局は中村太地七段である。タイトル戦登場も多く王座のタイトルを羽生王座から奪取したのは、見事としか言いようがない。渡辺三冠も王座戦の羽生王座の強さは驚異的と言っていた。通算タイトル獲得数も王座の24期が最高だろう。その他橋本八段とも当たっている。鈴木九段、村山八段とも当たっている。B級2組では最強の相手が揃っている。さて刺客となって藤井七段を倒す棋士は現れるのか。面白い順位戦になると思う。早くコロナ騒動が終わり、平常な毎日がくることを願うばかりである。