しばらくはブログをお休みしようというつもりだったのだが、今録画で体操男子団体が大逆転で金メダルを獲得したのを見て、思わずブログを更新しようと思った。柔道の誤審問題や疑惑の判定問題もあったが、触れるのも嫌だなと思った。阿部詩選手の2回戦敗退に続く、これが大号泣かという感じの涙も問題視された。つくづく色んな見方もあるものだと思った。翌日も柔道を見ていたら、男女とも準々決勝で敗れて、敗者復活戦に回った。そこでスケートボードの方を見始めた。予選ではアメリカ勢が1,2位を取って、日本勢は3,4位であった。期待の10代の選手は予選落ちになった。東京五輪から正式種目になったスケートボードは、日本人向きだったのか、男女ともに金メダルを獲得した。男子の堀米優斗選手は東京に続いての金メダル獲得で2連覇を達成した。しかも大逆転だった。7位から1位に一気にジャンプアップである。「逆転の堀米」ということで、精神論になってしまうのかな。しかし連続3度の転倒にめげず、ラストワンでもチャレンジしたところが、凄いことである。日本の国内予選でも「堀米は終わった」という話しは随分聞いたように思う。まだ25歳の若者である。必要以上に持ち上げるのは良くないが、「たかが遊び」と言って、貶めるのも良くない。「遊びをせんとや生まれけん」である。「遊び」は文化の宝庫である。

 体操団体に話を戻そう。2種目あたりまでは見ていたが、途中で寝落ちしてしまった。金メダル争いではなく銀メダル争いになっていた。ベッドに行って、涼しくして寝ることにした。水分の取り過ぎもあって、朝方トイレに立った。録画はしていたので、続きを見てみると、アメリカやウクライナやイギリスと並んでメダル争いをしているということだった。アナウンサーの「中国は遠のいてしまいました」というのが切なかった。確かに最後の演技の鉄棒の前までは、チャイナよりアメリカの方が点差がなかった。「鉄棒には落下あるので油断できません」と言う。嫌なことをいうと思った。まさかチャイナが鉄棒で落下するとは。1回の落下でアメリカに追いつかれるという感じになっていた。アメリカはノリノリである。ノリノリのアメリカは怖い。しかし日本の選手は前しか向いていなかったようだ。3点以上の点差であるから、銀メダルを確定する方向に走っても仕方が無い所であるが、果敢に逆転に望みをつないだ。電光掲示板のせいか、誤って表示されていたが2点差になった。17番目の演技で奇跡が起きた。チャイナから言うと悲劇である。20歳の岡選手が高得点を上げる。17番目のチャイナの選手は、補欠の繰り上げ出場である。安全運転は出来なかった。なんと2回の落下である。メンタルがやられてしまったのかな。11点台になり、日本が逆転してしまった。最終演技者は橋本選手である。予選では鉄棒で手をついてしまい、ミスが目立っていたが、無難に高得点をたたき出した。チャイナは予選以上の高得点を出さないと再逆転は出来なくなっていた。恐らくアメリカの猛追も意識したのかもしれない。逆転を狙う演技ではなかった。確実にこなして銀メダルを確定させた。日本は信じられないという面持ちで電光掲示板を見ていたが、日本の優勝を確認すると大騒ぎである。「諦めるな」が良い方向に実現したわけである。チャイナの選手の身の上を心配したりしたが、まさか変なことは起こらないだろう。逆の立場だと気の毒で成らないが、これも時の運である。

 体操と言うと、思い出すことがある。中学時代の体育の先生が、東京五輪の体操選手の候補だったという話しである。本当はどうか知らないが、昭和15年の中止になった東京五輪の話のようだ。最後に勤務した高校で同僚になった体育の先生は昭和39年の東京五輪で補欠だったと言う話しであった。少し詳しく聞いたので、こちらは本当の話であろう。7番目だったという。日本体育大学出身だったので、おそらく本当の事であろう。金メダルと銀メダルの差や、銅メダルと4位の差などはよく聞くが、代表選手と補欠選手の差はあまり聞かない。代表に選ばれても試合に出場した選手と、出場できなかった選手の差も、きれいごとではなく、本当の所はどうなんだろうか。出場できなくてもメダルが取れれば、一緒にメダルをもらえるのが普通だが、リレーで陸上競技や競泳で予選では出場したが、決勝では出場しないと、メダルはもらえないようだが、どうなっているのだろうか。現在のところ金メダル獲得数が日本がトップだそうである。柔道が2個、スケートボードが2個、フェンシングで1個、体操で1個の計6個である。アメリカやヨーロッパが強そうな種目で結果を出しているのは、今昔の感に打たれる。