走って逃げる娘

 塾が終わる時間。

塾のリュックと明日の学校ゆきのリュックとの2つを抱えてどんな夜を過ごすつもりだったかは知らないけれど、家に帰らないのは確かだったようです。


 夫にすぐさま連絡して、塾に迎えに行くことに決めました。早く家に帰って休もうと促そうとしたのですが、「無理っ」と鋭い目つきでにらんでいました。


 病院が嫌なのはわかります。

が、私も夫も仕事仲間に事情を話して、工面したスケジュールのなかでの病院の予約だったことはまちがいありません。これを逃したら次がいつになるかわからないこともあり、こればかりは娘のいう通りにもできません。


 大きな荷物を抱えてでも娘の逃げる足は早かったです。懸命に追いかけたけど娘を見失いました。


 警察の力をかりよう。

事情を話し、娘をさがしてもらうことになりました。