夜遅く、主人と息子はスキーへとでかけて行った。
彼らはスキー場の駐車場で寝て、朝から雪山で遊ぶ計画だ。

ひとり残る私。
車で寝るってことはちょっとできないので仕方がない。

いつも子どもと一緒に本を読みながら、
ぴったりくっついて寝る生活をしている我が家。
子どもがそばにいないと
なんだかココロも身体も寒い感じがして寝付けなかった。
情けな~い。
子ども部屋に子どもが寝てくれることが理想だったのに・・・!
すっかり、私が子どもがそばにいてくれることに
慣れてしまったようだ叫び

アメリカの映画では、必ず子ども部屋があって・・・
妊娠中のときから子ども部屋をどうするかっていうことが
話題になって、生まれる前に奥さんは、
うきうきとかわいい子ども部屋のインテリアに凝るものだ。
親子同室で寝ているという映像は見たことがない。

セイン・カミュさんも親子同室で寝るという。
日本人の奥さんの考えに最初動揺し、
同調できなかったと言っている。
それでも、奥さんの言い分を聞き、
やってみたらいろいろ不安があったけれど、
なんら問題なかったというお話をしていたのが印象的。

日本では、私の周りをみた感じだと4割くらいは
親子川の字になって寝ているのではないだろうか。
その理由に、決して子ども部屋が確保できないという
物理的な事情だけではないようだ。
私が知る限り、きちんと子ども部屋があるにもかからわらず、
夜は一緒に寝ているという家族は何世帯もある。

これは、日本的な現象なのだろうか。
仏教思想が根付いているアジア諸国でも
見られることなのかもしれない・・・
まだよく調べてはいないけれど、
なぜかとっても興味がある。

それとは反対に最近では、夫婦別室で寝るというスタイルも日本では
それほど珍しいことではなくなってきている。
これこそ、ちょっと異常かな?

住宅の設計をしてきた私の経験でも、
夫婦別室を望むお客様は50代をすぎると
多くなっているように思った。
これは、海外では受け入れられない状況らしい。
国際会議で日本の建築家がプレゼンしたときに、
建物の話しよりも、中の間取りに注目し、
夫婦別室になっていることに
どよめきがおこるほどの衝撃を
与えてしまったという話しも聞いたことがある。

寝室からお国柄は見えてくる。
日本では、平民は川の字で寝ていた歴史が長いので
DNAの中に、川の字で寝ることに安心感を覚えるよう
組み込まれているのかもしれない・・・
日本の親子関係の密接さは、海外からは
不思議に思われていることのひとつでもあるらしい。

日本は、こんなに生活が西洋化しているのに、
川の字で寝ることが復活している現象がおもしろい。