道の途中で

ながいながい道の

途中で通った

夏祭りのようなものだった


わたしが知らないうちに失くした
あったのかわからなかった
まるいこころを

わたしにくれた
あなたは

偶然が重なるたび
運命を憧れるわたしに近づけさせた

足の痛みを忘れた冒険譚
手を引いて逃げた共犯者
神に囁かれた運命共同体

どれもどれもがあなたに近づけ、
どれもどれもがあなたの隣にいる意味だと思ってた

わからなくさせたのはあなたでしょ
わからなくさせたのは私のせいでしょ

そう思いながら
あなたの隣にいたかった

あの日みつけた映画のワンシーンを
忘れられずにいるの
あの日見た大きな大きな花火に感動したあの心を
忘れられずにいるの

夏祭りのようだった

今でもとらわれてるわけじゃない
ただあの時の私にくれた
まるいまるい心が
あの頃を懐かしんで
ふともう一度現れてくれたらと
思っているだけ

長い長い道を一緒には歩かなかった
あなたと過ごした夏祭り
あぁ、楽しかったな。
あぁ、愛おしかったな。
あぁ、ありがとう。

ありがとう。



21歳5ヶ月85


追文

忘れられない思い出を忘れたくて忘れたくて

ぶつけてるうちに

懐かしんで笑顔がこぼれることもある