40)エコ断熱材を綺麗に施工しました | 木の家散歩

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木の家の設計監理経験豊かな建築家・山中文彦と木材産地、職人技術者のネットワークにより、夢の木の家を造る「木の家づくりネットワーク」のブログです。自然素材を活用し、家族と環境に優しい、本物の木の家をCM型施工管理システムによるリーズナブルコストで実現します。

断熱工事が進んでいます。

屋根、外壁の防水ができていくと、雨が中に入ってきませんので、内部の工事が進行します。

その最初が断熱工事です。

断熱設計のポイントは次のことを基本として検討しています。

1、断熱性能が高いこと

2、断熱材の素材が国産の自然素材であること

3、石油系の材料や輸入材料に依存しないこと

4、大工が施工できて、価格が適正なこと

5、施工性がよく、施工に伴い有害な粉塵などを出さないこと

6、再資源化が可能で、無駄が出ないこと

7、残材処分が容易なこと

以上の検討項目を総合的に判断して、現在では国産木材を素材として使った、エコ断熱材として「セルロースファイバーLD」という木材繊維断熱材をお薦めしています。

北海道の木の繊維という会社が生産しています。


見るからに「木の布団」とも呼べる感触で、木の香りがします

これを丸鋸(まるのこぎり)で現場で少し大きめに裁断して、柱や梁の間にきつめに充填します。


二階の壁に施工したところです。

骨太スジカイと柱、間柱、梁の間に綺麗に充填されています。

厚さが90ミリありますので、断熱性能を最大に引き出しながら、柱や梁は「真壁づくり(しんかべづくり)」のため最終的に見えてきます。


他の壁の同様に充填されます。

大工さんが断熱材を入れると『身体を動かしているから暑いくらいだよ」と言っていました。



これは、一階の浴室の断熱です。

壁は同じですが、基礎を断熱しています。

これは、浴室は腰から下がユニットバスで、腰から上が木の内装になるハーフユニットバスのため、そのユニットバスの断熱措置がされていないために、基礎で断熱します。

その断熱材のみは、施工上、また、万が一の水への対応で、発泡系の断熱材を使用しています。

ここも、ウッドファイバーを使いたいのですが、水場の床ですので、耐水性を優先しました。


四角いコンクリートの塊は、ユニットバスの足を受けるための基礎です。



そして、これが床の断熱材です。

土台や大引(おおびき)という床を支える下地の木材の間に、綺麗に充填されています。

床ですので、下に落ちないように、下には受け材がつけられていますので安心です。

屋根は屋根工事のときに外断熱で施工してありますので、これで屋根は100ミリ、壁、床は90ミリのセルロースファイバー=ウッドファイバーで覆われることになります。


これで冬暖かく、夏涼しい木の家です