さて「光る君へ」の第４回、まひろが五節の舞姫に選ばれるという設定が飛び出してきましたが・・・
これは「今回の源氏物語」でもあるんでしょうね。
源氏物語「少女」では、光源氏が乳母の子であり腹心でもある藤原惟光の娘を五節の舞姫として出す話があります(^^ゞ
ドラマでは、倫子からまひろに話があり、ホイホイと引き受けてましたが、あれはないですよね(・・;)
左大臣・源雅信が「エライこっちゃ」みたいに言ってたように、立場の違いはあっても、舞姫本人にとっては人生を左右するかもしれない一大事。
舞姫を出す家としても名誉（なのかな？）と引換えに莫大な費用を出さねばならず、これまた一大事。
まひろがケラケラと返答できる問題ではないはずで・・・
ドラマ的には、まひろと倫子の今後につなげるシーンだったんですかね。
ともかく、まひろはなんなく(？)大役を果たすわけですが・・・
で、ここで気になったのは、この五節の舞って、どんな人が見れたんでしょう？
為時は父親だからというわけでなく、蔵人で花山天皇の側近みたいになってたので、この場に居るんでしょうが
宣孝も居て、この人もこの時は蔵人でしたっけ・・・
道長と道兼は並んで座ってましたが、これはドラマ的にこうでないと困るからか、それともちゃんとした並びなのか・・・
そういえば源氏物語でも、光源氏の息子・夕霧が「気晴らし」で見に来てるような書き方をされてたと思いますので、右大臣の子息ともなれば、そんな風に見に来る事が出来たんでしょうかね？
ちなみに為時の父、つまり紫式部の祖父である藤原雅正の娘が五節の舞姫になった事が、「江家次第」なる資料に見えるそうで（私は何やらさっぱりわかりませんが）
紫式部が舞姫になるならないは別としても、まったく無縁ではなかった様です。
倫子の母・穆子が、まひろを推挙したのには、そんな背景があったからでしょうか・・・
ま、五節の舞姫については、今回はそんなところにしておいて(^^ゞ
【追記】
そんなところにしておこうと思ったら、コメントで御質問がありましたので、ちょっと追記を(^0^;)
まず、舞を上から見た場面（再掲）で、裾が後に伸びてる人と、そうでない人がいるという件
気が付かなかったのですが、確かにそうですね。
この裾は束帯（正装）で上衣の下に着る「下襲」のものなのですが、時代が下がると裾の部分だけを別に付けるようになったそうです。
なので、それを付けてない人がいた・・・という事なんでしょうかね。
もひとつは衣服（袍）の色の件
これまた時代と共に変化したようでヤヤコシイのですが、ドラマでは摂関時代以降の色を採用してるみたいで、
四位以上が黒、五位が赤、六位以下を緑（これは青系なのですが、大嘗祭では古式の緑を使用してたとのこと）としてるようです。
ちょっと当時の位階をwikiで調べてみたんですが
為時と宣孝は六位蔵人で緑。
道長は従五位下、道兼は正五位下、斉信は従五位上でともに赤。
義懐は正三位、道隆は従三位、公任は従四位上なので黒・・・と合ってますね。
でも、実資も従四位上なのに緑（かな？）なのは、なぜなんでしょう？
実資の合図で舞が始まってるような場面もあり、蔵人頭だったはずなんですが、その辺で何か違いがあるんでしょうか？
（さらに追記）(^_^;A
と、ここまで追記した後に、この件がＮＨＫの「光る君へ」ＨＰで解説されてるのを見つけました。
実資の着てる袍は、天皇に特別に許された禁色と模様だったようです(O_O)
いやぁ、実資様、恐れいりましたm(__)m
（追記おわり）
また「ドーデモイイ」話に移りますと・・・(^0^;)
前回の「偏継ぎ」や「囲碁」に続いて、今回は「双六」が出て来ましたね。
土御門殿で雅信と倫子が対戦してましたが、これは「盤双六」で、今でもある「紙双六」とは違う物。
和製バックギャモンなどと言われるゲームです。
私、ルールを知らないので突っ込めませんが、源氏物語「常夏」では、内大臣（元の頭中将）が外腹の娘・近江の君を引き取ったものの、双六をやる様子が「お品がない」と酷評される話が出て来ますね。
また大鏡にも、道長と伊周がもろ肌脱いで双六に興じる場面が書かれていて、どうも、かなりエキサイトするゲームだったようで(^_^;A
さて、最後はまたお馴染みの食べ物ネタ(^～^;)
今回は土御門殿でのシーン、さすが女子会らしく高杯にたくさんのお菓子が並べられています。
餅のような物に加えて、カラフルな色は果物のように見えますね。
何の果物かわかりませんが、イマドキのように豊富にスイーツがない平安時代には、果物はお菓子として盛んに食べられていたようです。
今後は、実際に姫君達が食べるシーンを期待したいところですね(^^ゞ